アメリカのドナルド・トランプ大統領が、地球温暖化防止を定めた国際合意であるパリ協定から離脱する意向を表明したことが、テクノロジー業界にも波紋を呼んでいます。Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)が再考を求めたほか、トランプ政権のアドバイザーを務めるTeslaのイーロン・マスクCEOは、離脱が実行された場合にはアドバイザーを辞任する考えだと語っています。

AppleのクックCEO、パリ協定離脱に再考求める

トランプ大統領は大統領選挙期間中から、パリ協定が定める温室効果ガス排出抑制の目標が厳しすぎるとして、アメリカの製造業の足かせとなっていると批判していました。
 


 
米メディアBloombergの報道によると、ティム・クックCEOは現地時間5月31日、ホワイトハウスに連絡し、アメリカがパリ協定の加盟を継続するよう求めたとのことです。
 
また、トランプ政権のアドバイザーに就任している電気自動車メーカーTeslaのイーロン・マスクCEOはTwitterで、パリ協定に関する最終決断がどうなるにせよ、できる限りの助言はした、と発言しました。仮に離脱が実現した場合のことを問われると、アドバイザーの職を辞する考えを明かしています。
 

地球環境保護に力注ぐApple

Appleは先日、アメリカの製造業強化のためのファンドを創設し、トランプ政権の方針に応じた動きを見せています。
 
Appleは、地球環境の保護に力を注いでおり、温室効果ガス抑制のため再生可能エネルギー活用を進めているほか、iPhone等のリサイクルのため、専用のロボットを開発する等の取り組みを進めています。

Appleなど大手企業が連名で新聞に全面広告

AppleやGoogle、Microsoft、Intelなどの企業は連名で、6月1日付けのThe New York TimesやThe Wall Street Journalといった米有力紙に、トランプ大統領あての公開書簡という形式で全面広告を掲出しています。
 

 
広告では、国際的に環境保護が求められる現在の状況で、パリ協定からの離脱はアメリカの製造業をかえって弱体化させ、経済損失につながるなどと主張、パリ協定への残留を求めています。

 
 
Source:Bloomberg, C2ES
(hato)