週末はロシアゲート疑惑よりも経済指標に注目、6月1日のドル円為替

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 1ドル111円台に戻せそうで戻せない上値の重い地合いが続いている。東京市場ではドル買いが優勢で5月31日12:00(すべて日本時間)ごろには1ドル111円23銭までドルが上がったが、欧米市場では反落。日付の変わった6月1日0:00ごろには1ドル110円48銭の下値をつけた。今回の問題はトランプ大統領ではなくアメリカの経済指標の低迷にある。

 5月31日22:45には5月シカゴ購買部協会景気指数が発表された。ISM製造業指数の予想にも参考にされる指標で、50%以上だと改善と判断される。結果は55.2%。事前予想は57.0%、4月が58.3%だっただけにネガティブな結果だったと市場は判断している。続く23:00の4月中古住宅販売保留件数指数が発表された。中古住宅販売件数の先行指標であり、市場の注目も大きい。結果は前月比-1.3%。事前予想が+0.5%だったことから考えると大幅な低迷ぶりだ。これらがリスク回避の動きを加速し、1ドル110円48銭までドルは売られたのである。長期債券利回りも下がっている。

 6月13日からのFOMCでは0.25の追加利上げに踏み切ることはほぼ確実視されており、その期待感から下支えをし続けていたが、ここ最近の経済指標の低迷がその観測を後退させているという側面もある。

 本日は21:15から5月ADP雇用統計の発表だ。6月2日の雇用統計を占う意味でも重要であるが、完全に相関するわけでもないので注意が必要である。21:30には新規失業保険申請件数の発表。そして23:00には5月ISM製造業景気指数が発表される。こちらは重要指標のなかでもとりわけ注目されている。明日の雇用統計などは、毎月市場にとってややお祭り騒ぎにもなるのだが、6月FOMCが目前に迫っていることもあり、深刻な雰囲気での発表になりそうである。ここまでで6月追加利上げについての問題は決着がつくのではないだろうか。

 6月8日ごろに米上院情報委員会のコリー氏公聴会が予定されているということで、ロシアゲート疑惑については来週に持ち越しし、今週末は経済指標に関心が寄せられることになりそうだ。