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ヨガをすることで、心身ともに健やかになれるイメージを持っている人も少なくないだろう。実際にヨガにトライしてみると、体の芯から汗をかいているかのように感じるし、ポージングの最中は明鏡止水のような心境に陥る。

事実、これまでにもさまざまなヨガの「健康効果」が報告されているが、最近発表された研究によると、ヨガは糖尿病対策としても効果的なのかもしれない。海外のさまざまなニュースを伝える「MailOnline」にこのほど、「ヨガと糖尿病対策の関係」にまつわるコラムが掲載されたので、本稿ではその内容を紹介しよう。

糖尿病患者は状況管理のためにヨガをすべきだと専門家は語る。45分間のヨガをたった10日間続けるだけで、血糖値が劇的に下がる可能性がある。ヨガのセッションを受けることで、糖尿病用の薬の服用量を減らせる患者もいるという。

「たった1回のヨガのセッションで血糖値が下がったこともあった。現在の研究では、ヨガを続けていると10日以内に目に見える形で変化が現れる可能性がある。しかし、糖尿病患者が血糖値管理をよくするためには、少なくとも定期的に3カ月間はヨガをしてもらいたい」とS-VYASAヨガ大学のヴェヌゴパル・ヴィジャヤッカマ博士は語る。

今回の研究は「2型糖尿病患者」もしくは「血糖値は高いが糖尿病の範囲に入っていない予備軍」の1,292人を対象に実施。ヨガの前後に血糖値を測定したところ、ヨガレッスンや、糖尿病とヨガの概念に関する講義から成る10日間のセッションを済ませた人は、そうでない人と比べて血糖値が10%下がっていたとのこと。

「私たちは社会経済地位や教育、文化的背景、年齢が異なる1,000人以上の糖尿病患者を対象にした大規模なコミュニティ規模の研究を行った。その結果、2型糖尿病患者の血糖値管理にヨガが役立つことがわかった。ヨガによってストレスホルモンや炎症、酸化ストレスが減り、インスリン抵抗性も減った」とヴィジャヤッカマ博士は語る。

空腹時血糖値レベルが10%低下すると、糖尿病患者の合併症リスク軽減に役立つと考えられている。ヴィジャヤッカマ博士は、ヨガを運動としてではなく生活習慣の一部として毎日行うべきだと主張する。それでも、45分のセッションを週に5回行うだけで大きな効果がもたらされるという観点から、ヨガは糖尿病治療や予防に役立つかもしれない。

一方で、ヨガに特化させるのではなく、好きな運動をすればよいという意見もある。英国糖尿病リサーチコミュニケーションのマネージャーであるエミリー・バーンズ博士は、2型糖尿病患者が運動によって自身の状態を管理しやすくなるのはわかっていると明言。

そのうえで、「ヨガによって血糖値が下がるという研究者もいますが、今回の研究では、他の運動よりもヨガの方がいいのかどうかということはわかりません。ウオーキングや自転車通勤、そのほかの最も楽しめる運動を選択するのがよいと思います」との見解を述べている。

いずれにせよ、糖尿病患者やその予備軍にとって、運動がプラスに作用するのは間違いなさそうだ。

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○記事監修: 杉田米行(すぎたよねゆき)

米国ウィスコンシン大学マディソン校大学院歴史学研究科修了(Ph.D.)。現在は大阪大学大学院言語文化研究科教授として教鞭を執る。専門分野は国際関係と日米医療保険制度。