『追憶』 (C)2017映画「追憶」製作委員会

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【映画興収レポート 5月】
『美女と野獣』は『スター・ウォーズ』越えか

5月に入ってからも『美女と野獣』は好調に推移している。5月の週末4回はすべて興行ランキング1位で、公開からの連続首位記録は6回。5月28日時点(公開6週目)の興収は96.8億円。公開6週目の興収は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』をやや上回っており、最終興収も『スター・ウォーズ』の116.3億円を超えそうだ。

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一方、『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』『ワイルド・スピード ICE BREAK』も好調で、『コナン』は63.5億円に達し、前作(63.3億円)を上回り5年連続でのシリーズ最高興収を更新。『ワイスピ』も37.1億円を記録し、前作(35.4億円)を上回りシリーズ最高興収を更新した。『ワイスピ』の本国アメリカでの興収は前作の63%と大きく落ち込んでおり、日本での人気が目立っている。

5月公開作の興行ランキング1位は『追憶』。配給元の東宝が実施した初日WEBアンケートによると、客層は男女比が33.2対66.8、年齢層は50代が36.7%、40代が21.2%。鑑賞動機としては(複数回答)「岡田准一が好きだから」が51.1%、「監督・降旗康男、撮影・木村大作コンビの作品だから」が29.1%、「感動できそうだから」が26.8%。岡田は正月映画『海賊とよばれた男』に続く主演作だったが、40代50代女性を中心に観客動員力を示した。『駅 STATION』をはじめ高倉健主演作を数多く手掛けた降旗監督と撮影・木村のコンビらしく、荒れる日本海や立山連峰、能登半島に沈む夕日など情感あふれる「昭和の原風景」の中で、消せない過去を背負って生きていく人々を描く大人向けの感動作に仕上がった点が中高年に支持されたようだ。

2位は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』。前作は興収10.7億円をあげたが、本作は公開3週目で8.7億円。最終興収は前作並みになりそう。公開1か月前の4月中旬、主演のクリス・プラットをはじめ、ゾーイ・サルダナ、デイヴ・バウティスタ、ジェームズ・ガン監督が来日。記者会見を行い、PRに務めた。前作では実現しなかったキャスト・監督が来日し、記者会見やプレミアイベントを実施。メディア露出が増えたことも動員を後押しした

3位は『メッセージ』。4月中旬にドゥニ・ビルヌーブ監督が来日。記者会見では『シン・ゴジラ』の樋口真嗣監督、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の前田真宏監督を迎えてトークを行った。(文:相良智弘/フリーライター)

[5月公開作ランキング]
1位『追憶』9.2億円
2位『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』8.7億円
3位『メッセージ』3.4億円
(5月28日時点。ムビコレ調べ)

相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。