ネットでも話題になっている、28歳女性の実名顔出し性的暴行被害告発。どんなレベルであっても、性的暴行被害を受けたこと、そして、それを人に話すというのはとても辛いことです。

一方で、被害を言えない空気があるというのも、どこか間違っている気がします。自分に非があるのではと責め続けるか忘れるかしかない、というのはどうなんでしょうか。

その2では、あずき総研が独身アラサー&アラフォー女性に聞いた、性的被害と告発に対する意見を紹介します。

被害者の人格や行動とかは関係ない。イヤなことをされたらイヤなんだっていうことが、ないがしろになっていませんか……という話はコチラ

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「数年前のことですが、地元の居酒屋で学生時代の同窓会があったんです。たまたま隣になったのが、当時はほとんど話したことのないクラスメイトでした。だから、なんとなく相手に合わせて適当な会話をしていたんです。

でも、相手は私が好意を持っていると思ったらしくて。トイレの前で待ち伏せされて、出てきたところを後ろから抱きしめられ、ビールケースが積まれた通路の奥に押し込められて強引にキスされました。

ちょっと、やだ、やめてよー、と冗談めかしに拒絶してもまったく無視。それでも、最後まで、ちょっとー、だめだよーで押し通して逃げました。ただ、付き飛ばされた彼が私に言った、“調子にのんな、ブス!” という言葉は今も耳に残っています。涙が出ました。

直後は、自分がされたことがショックでショックで。腕を掴まれた痛みなどが突然思いだされて、背中に震えが走るんです。地元でどんなウワサになっているんだろうって考えると、気がヘンになりそうで叫びたくなったり。

ずっと、私がニコニコしながら話を聞いていいたせいで、相手に誤解をさせてしまったんだと思っていました。自分のせいだと。だから余計に、辛かったです。

でも、よくよく考えたら、たとえ私が相手のことを好きだとしても、強引にコトを進めていいことにはならないですよね。そう思うようになってから、いろんな人に話せるようになりました。同級生には、あいつも酔っぱらってたんじゃないの、と聞き流されることのほうが多いですね。実際、他人にとってはその程度の話なんだと思います。

相手ですか?たまに地元で見かけたリはします。でも、飲み会に来ることはないですね。彼と仲がよかった男友達からは、お前がヤツを来にくくさせたんだよ、って言われます。知らねーよ、っていうか、一回ちゃんと謝れよ、って言い返しましたけどね(笑)。

全体的に、“いいじゃん、キスくらいさせてやれよ”、という空気が漂っていますね。私が感じた恐怖は誰とも共有できないです。私だって、されるまではまったくイメージできなかったので。

記者会見した彼女は、すごいと思います。

性的被害の本当の辛さは、本人だけしかわからないものです。共有はできない。しかも、たとえ状況を説明したところで、騒ぎ立てるほうがどうかしているという雰囲気になるんです。

でも、だからしょうがない、諦めるしかないってクサらなかったところが、すごいと思います。こんなことに負けるわけにはいかないって思ったんじゃないでしょうか。彼女にとって、納得のいく落としどころがつくことを願います」(マスコミ関連会社勤務・37歳)

「前の職場のことですが、仕事の関係の方に執拗に迫られた経験があり、本当に困りました。

最初は、その人のことを、“私のことを気にかけてくれる、頼りになる年上の男性”と思っていて、親しみを感じていたんです。でも、それはあくまでも仕事の上でのこと。恋愛感情というのとは、まったく別のものです。

嫌だなと思い始めたのは、やたらとボディータッチしてきたこと。

たとえば、エレベーターに同乗したとき。私が他のお客様のためにドアの開ボタンを押していると、その上から自分の手をそっと重ねてきたりするんです。驚いて、相手を見ると、なぜか優しく微笑んでいる(笑)。想像できますかね? ゾッとするんですよ、本当に。

会議室で壁ドンされたこともあります。まったくキュンとできない壁ドンです。むしろ、おそろしかったです。どう対処していいかわからなくて、ただだたブルブルと震えました。
もともとが真面目キャラなんで、冗談で逃げるとかいったシャレたことなんてできません。スカートの上から太ももをなでられ、裾から手を入れられそうになったときには、もう舌をかみ切るしかないと思いました。

本当に、ドラマみたいな展開だと今になって思うんですが、偶然、廊下から男性ふたりが会議室に近づいてくる声が聞こえてきて、彼の手が止まったんです。
そして、普通に“戻りましょうか”と笑顔で言われて、彼から先にすぅっと会議室から出て行きました。はい。すぅっと、です(笑)。

なによりも、ふざけているのか本気なのかがわからなくて拒絶しにくいっていうのが、いちばんストレスでしたね。先走って大騒ぎなんてしたら、相手に迷惑がかかってしまうし、でもイヤだし。

それに、彼は人望もあったので、誰かに言っても信じてもらえないとも思いました。あとから聞いた話ですが、私と彼が付き合っていると思ってた人もいたみたいです。

本当に、毎日が苦痛で、結局、耐えられなくて、転職したんです。

今の仕事になって、お給料は2割くらい少なくなりました。私の何が悪かったんだろうって、今でも思うことがあります。でも、私は悪くないって思い直すようにしています。じゃないとやりきれないんです。

告発した彼女のように相手とまっこうから戦えばよかった、とは思っていません。理由は、私がそういうキャラじゃないからです。周囲が納得できるようなロジックを立てられる自信もないですし。

ただ、彼女のように、自分をさらけ出して先頭に立つ人が出てくれると、女性に性的被害を受けたと感じさせるようなことをしたり、呆れた言い訳をしたりする男性も減るんじゃないかと。その点では期待しています」(メーカー勤務・31歳)

「エレベーター内に男性と2人になるのがコワイ。人が乗ってこようとすると、閉ボタンを連打する」というアラサー女性も。