ドルトムントに数多の栄冠をもたらしたリッケン(左)とリードレ(右)の両氏。7月の浦和戦のPRのため、緊急来日した。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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 ボルシア・ドルトムントで数々の金字塔を打ち立てた伝説のOBコンビが、JFAハウスに登場した。ともに元ドイツ代表のカール=ハインツ・リードレ氏とラース・リッケン氏だ。
 
 1996-97シーズン、チャンピオンズ・リーグ決勝のユベントス戦ではエースの前者が2得点、18歳だった後者は途中出場して16秒後のファーストタッチでゴールを決め、3-1の勝利に貢献。ドルトムントに初のビッグイヤーをもたらした。
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 今回は、7月15日に埼玉スタジム2002で開催される浦和レッズ対ドルトムント(19時10分キックオフ)戦のプロモーションのため、緊急来日。サッカーダイジェストWEBの独占取材に応じてくれた。
 
 そのインタビュー全編は近日公開予定。ここでは先出しで、やはり気になる「香川真司」と「浦和レッズ」についてのトーク部分のみ、抜粋してお届けしよう。
 
 まずは、現在クラブのグローバルアンバサダーを務めているリードレ氏。来日直前のDFBカップ決勝でも活躍し、ドルトムントにとって重要なキーマンとなっている香川について、どんな印象を持っているのか。
 
「マンチェスター・ユナイテッドではなかなか上手く行かなかったようだけど、移籍前のシンジは非常に人気があり、実力もあった。だから戻ってきてくれたときは本当に嬉しかったよ。

 今シーズンは後半戦に入ってからぐんぐん調子が上がってね。随所で試合を決定付ける仕事をしていたし、ゴールもアシストも決め、じつにクレバーだった。試合全体を見渡せる能力のある、素晴らしい選手だよ。ピッチにいれば、確実に輝きを放つ。加えて、人間的にも素晴らしい。これは日本人選手全般に言えることだけど、規律に正しく、ここぞという場面で100%の力を出せる。シンジもまた、そういう選手だ」
 
 かたや、クラブのユースアカデミーダイレクターを務め、新戦力獲得のスカウト業務も担うリッケン氏は、日本代表の10番をどう見ているのか。
 
「いまやシンジは、生けるレジェンドといっても過言ではない。とくにシーズン後半戦、シンジがあれだけのパフォーマンスを発揮してくれなければ、カップ戦優勝と国内3位という結果は得られなかった。シュールレやゲッツェが怪我で満足に出られなかったわけだからね。

 シンジはこの5年間で大きく成長したと思う。最初に移籍してきた時は、日本の2部チーム(セレッソ大阪/当時)からで、とても若かった。でも、そのあとすぐにチームで『俺はここにいる!』と存在を示したよね。いきなり最大のライバルであるシャルケから2点をもぎ取ったんだ。ファンにしてみれば格別だったし、いまでも記憶に焼き付いているだろう。

 イングランドではいまひとつだったけど、そこでの経験が彼の人間性を育むうえで、大切な時期になったんだと思う。帰ってきた時のシンジは成熟していたからね。若い選手にとってはまさにお手本さ。これからもいまのハイパフォーマンスを続けて、チームを引っ張ってほしい」
 
 では、夏に対戦する浦和レッズにはどんなイメージを抱いているのだろうか。

 ドルトムントは2年前にも来日。七夕に川崎フロンターレと対戦し、6-0の圧勝を収めた。それ以来の日本上陸となる。
 
 スカウティングに長けたリッケン氏。なんとも“らしい”コメントが返ってきた。
 
「先ほど浦和の映像を少しだけ分析させてもらった。日本の選手の特徴とされる、フィジカルとメンタルの強さ、テクニックの高さを確認した。なんにせよ、モチベーションをフルの状態で試合に臨みたい。まだ誰になるかは分からないけど、おそらくドルトムントは新しい監督の下で最初の試合になるだろう。選手たちも『俺はやれるんだ!』というところを監督にアピールするゲームになる。モチベーションは否がおうにも高まるはずだ」
 
 リードレ氏も同調する。
 
「2年前の川崎戦ではとてもいい経験をさせてもらった。今回も似たような結果を出したいけど、浦和もそうはさせまいと必死に向かってくるだろう。Jリーグ25シーズン目の記念の年に今回のような機会をもらって、すごく感謝している。浦和のことはまだ詳しく見ていないけど、フォワードに強い選手がいると聞いているよ。全力を尽くしたいが、気温が少し高そうなので、そのあたりも考慮して万全の準備をしたい」
 
 埼玉スタジアムでの一戦には、長期離脱中のマルコ・ロイスも帯同する予定だという。フルメンバーでのガチンコ勝負を仕掛けてくるドルトムント。香川を擁する豪華アタッカー陣を、鉄壁を誇るレッズ守備陣がいかにして食い止めるのか。見所満載のビッグイベントとなりそうだ。
 
 最後に、リッケン氏による聞き流せない発言があったので紹介しておこう。
 
「じつは浦和にひとり、目を付けている選手がいるんだ。もしかしたら夏に来た時、そのまま連れて帰るかもしれないよ(笑)」
 
 冗談なのか、本気なのか。詳しくは近日公開の第2弾にて!
 
取材:川原崇・羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb編集部)