“痛男”と“毒女”に
 - (C) 「伊藤くん A to E」製作委員会

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 岡田将生と木村文乃のW主演&初共演で、柚木麻子の恋愛小説「伊藤くん A to E」が映画化されることが明らかになった。『ストロボ・エッジ』などの廣木隆一監督がメガホンを取り、2018年初春の公開(ショウゲート配給)を予定している。

 物語に登場するのは、容姿端麗だが自意識過剰で無神経すぎる“痛男(=痛い男)”伊藤誠二郎と、彼に人生を振り回される女たち。「伊藤に粗末に扱われ続ける才色兼備の高級カバン販売員」「伊藤からストーカーまがいの好意を持たれるバイトに身の入らないフリーター」「親友が想いを寄せる伊藤を寝取る、男を切らしたことのないタルト店の店員」「処女は重いと伊藤にふられ自暴自棄に初体験を済ませようとする大学生」……そして、女たちの伊藤にまつわる恋愛相談をネタに新作ドラマで再起を図る売れなくなった脚本家だ。

 “毒女”(「独身女性」を意味するネットスラング)たちが伊藤に抱く恋心、苛立ち、嫉妬、執着、優越感、見栄、欺瞞(ぎまん)、欲望……人間なら誰しもが抱える“毒”が刺激的に鮮やかに描き出され、ラストに放つ痛男・伊藤の一言で物語は一転、全く別の扉を開く。そんな予測不能でスリリングなストーリーが話題を呼び、映像化が実現した。

 モンスター級の“痛男”伊藤を演じる岡田は、原作を読んでおり、「伊藤くんをやらせてもらえるのはとても嬉しかったです」というが、「伊藤には共感などは一切できず反感しかなかったです。それでも目が離せなくなり夢中に読んでしまいました。一言で言うとクズみたいな男ですね。本当にモンスターだなぁと思っています」とその印象を吐露。

 崖っぷちアラサー“毒女”な脚本家・矢崎莉桜役の木村とはこれが初共演で「木村さんには一度もお会いしたことがないのですが、いつかご一緒したいと思っていたので嬉しいです」と喜び、「今まで培ってきたものを全て集約させて伊藤くんと心中する覚悟で臨みたいと思っています。崩壊していていく様がとても重要だと思っているので、とことん、矢崎莉桜と対峙していこうと思っています。撮影中はクズで終わりたいと思っています」と意気込んだ。

 木村も「こんなにもリアルで、痛くて、知りたくなかった『女であること』を思い知らされる作品は他にはないと感じました。矢崎莉桜という、右に左に揺れる女性たちの実は一番の理解者で、去る者は追わないけど来る者も拒まない、傷つけている様で傷ついている独特の立ち位置の加減を上手く作り上げていけたらと思っています」とコメント。

 撮影は7月下旬から約1か月間行われる予定で、「伊藤くんは誰の中にもある、乗り越えるべきモノゴトを擬人化した姿なんだろうなと思っています。岡田将生さんとは初共演ですが忘れられない作品になれるように日々を積み重ねていきたいです」と語っている。(編集部・中山雄一朗)

映画『伊藤くん A to E』は2018年初春全国公開