イエメンの首都サヌアの病院で治療を受ける、コレラに感染したとみられる子ども(2017年5月15日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】国連(UN)のスティーブン・オブライアン(Stephen O'Brien)緊急援助調整官(人道問題担当国連事務次長)は30日、国連安全保障理事会(UN Security Council)で、内戦と飢餓に見舞われコレラで多数の死者も出しているイエメンは世界が傍観する中で崩壊しつつあると報告した。

 オブライアン氏は、世界最大の緊急の食料危機に終止符を打ち、イエメンを生き残らせるための軌道に戻すのは「今しかない」と訴えた。

「危機はこれから訪れるのでも間近に迫っているのでもない。危機は今ここで私たちの目の前に存在しており、(イエメンの)一般の人たちが犠牲を払っている」とオブライアン氏は述べ、アラブの貧困国イエメンでこの危機は「社会的、経済的、制度的崩壊」に向かって渦を巻いて突き進んでいると指摘した。

 オブライアン氏の発言の背景には、安保理がイエメンで対立している各勢力に対し、崩壊の瀬戸際で踏みとどまって2年に及ぶ内戦の終結に向けた本格交渉を行うよう圧力をかけることができずにきたことへのいら立ちがある。

 サウジアラビア主導の連合軍が、首都サヌア(Sanaa)を支配しイランの支援を受けているイスラム教シーア派(Shiite)系反政府武装勢力「フーシ派(Huthi)」への軍事作戦を開始した2015年3月以降、国内での死者は8000人を超えている。

 この紛争により、食料を輸入に頼っているイエメンでは1700万人が深刻な食料不足に見舞われ、そのうち700万人近くが飢餓に直面している。

 今年4月下旬以降のコレラによる死者は約500人、患者の数は5万5206人(うち3分の1は子ども)に達し、今後6か月でさらに15万人のコレラ患者が出るとみられている。

 サウジアラビアの支援を受けた政府が中央銀行をサヌアから南部のアデン(Aden)に移し、100万人以上の公務員が給与を受け取れなくなり、飢餓に向かう世帯はますます増えつつあるとオブライアン氏は指摘した。
【翻訳編集】AFPBB News