Googleの創業者の1人であるラリー・ペイジが2004年にプロトタイプを開始し、2006年から実際にカメラとレーザーを搭載したバンをアメリカの街中で走らせ360度写真を撮影、初めて「Googleストリートビュー」として世間一般にサービスが公開されたのが2007年5月29日のこと。そして現地時間の2017年5月29日、ついにGoogleストリートビューが10周年を迎えたということで、Googleストリートビューカーなどで撮影された、人々を「架空旅行」に連れて行く美麗な写真とともに、Googleがこれまでの軌跡を振り返っています。

Cheers to Street View’s 10th birthday!

https://blog.google/products/maps/cheers-street-views-10th-birthday/



Googleストリートビューのこれまでの道のりを図にしたのがコレ。2007年に5都市でストリートビューカーが走らされ始め、2008年には三輪車にカメラを搭載した「ストリートビュートライク」を開始。2011年には道だけでなく、博物館の中などを撮影しだしました。



ストリートビューカーやトレッカーなどがどんなものなのかは以下の記事から確認できます。

Googleストリートビュー撮影で走り回っている自動車・自転車・手押し車の実物を目の前で見に日本科学未来館へ行ってきました - GIGAZINE



その一方で、車が走れないような場所を、カメラを背負った人が歩いて撮影していくというGoogleストリートビュートレッカーを開始。2013年にはボランティアのスタッフにストリートビューカメラを背歩ってもらい、その人の知る「最高の場所」を撮影してきてもらうという「Trekker Loan Program」を発表しました。

富士山山頂にGoogleストリートビューのトレッカーが到達 - GIGAZINE



また、スマートフォンで撮影したパノラマ写真を投稿できる「Photo Sphere」機能も開発されました。

スマホでパノラマ写真を作成しストリートビューに公開できる「Photo Sphere」機能を試してみました - GIGAZINE



最初は都市部の道だけを撮影していたストリートビューですが、上記のような技術と人の力によってどんどんディープな場所を撮影し始めます。それによって、PCがあるだけで世界中を旅行しているかのような体験が可能になりました。

軍艦島の立ち入り禁止区域や……

「軍艦島」がGoogleストリートビューに対応、立入禁止区域を含む廃墟全体が見られるように - GIGAZINE



キリマンジャロ山頂。

Googleストリートビューでエベレストやキリマンジャロ山頂が見られるように - GIGAZINE



海の中でマンボウとお散歩することも可能に。

Googleストリートビューで海中をウロウロできる場所が追加されてマンボウとお散歩可能に - GIGAZINE



町並みなど、外の風景だけでなく、建物内も撮影されているので、おうちにいながら博物館めぐりもできます。

Googleストリートビューで世界中の空港・駅・博物館・商業施設内部を閲覧可能に - GIGAZINE



なかなか旅行できない北朝鮮もエア旅行可能。

世界一の謎の国「北朝鮮」をGoogle Earthでエア旅行する方法 - GIGAZINE



2015年には3人の伝説的クライマーの力を借りて垂直方向のストリートビューも撮影しています。

「垂直ストリートビュー」登場、ヨセミテの巨大な一枚岩「エル・キャピタン」を登れるように - GIGAZINE



さらに、2017年4月に発表された「Google Earth」のガイドツアー機能「Voyager」を使えば、より詳細でディープな体験ができます。

新生「Google Earth」のガイドツアー機能「Voyager」とGoogle推薦の名所を巡れる「I’m feeling lucky」はこんな感じ - GIGAZINE



Googleは10周年を祝うページで実際の撮影風景を公開しており、すさまじい写真が並んでいます。

2015年11月に撮影された、モンブラン登山中の様子。



マンタに向かってカメラを向けるダイバー。



ラクダにカメラを載せて撮影することもありました。



2015年2月にはサンブル国立保護区のゾウたちを撮影。



南極も歩きます。



カメラがねこまみれにされても撮影します。



一方で、あらゆる場所に向かって撮影するストリートビューカーは、奇跡的な瞬間を撮影してしまうことも。

Googleストリートビューがすさまじい一瞬を捉えてしまった写真いろいろ - GIGAZINE



Googleは2017年4月に360度カメラへの対応も発表しており、近いうちにストリートビューと互換性のある360度カメラが発表されるとのこと。10年の間にテクノロジーが進化し、地球の見た目も変わりましたが、Googleマップの目標はずっと変わらず「人々を案内し、新しい世界を人々が発見する手助けをする」ということにあるとGoogleはつづっています。