30日、韓国の生活保護受給者の男性が、道端で小切手を拾った後に取った行動が話題になっている。写真は韓国のウォン紙幣。

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2017年5月30日、韓国の生活保護受給者の男性が、道端で小切手を拾った後に取った行動が話題になっている。

聯合ニュースの報道によると、生活保護を受給しているウ・ヨンチュンさん(53)は、今月10日の昼ごろ、ソウル近郊、富川(プチョン)市のマンションが連なる団地の商店街前で2枚の封筒を拾い、近くの警察署に届けた。封筒には1億1000万ウォン(約1080万円)分の小切手と戸籍謄本が入っていたという。ウさんの「持ち主はさぞかし心配していることだろう。早く探してほしい」という願いを聞いた警察は、小切手に書かれていた電話番号などから持ち主のAさんを無事発見した。Aさんによると「不動産の残金を処理しようとしていたところ、お金をなくしてしまい困っていた」とのこと。

韓国では遺失物法により、金銭拾得者には5〜20%の報労金の支給が決められている。しかし持ち主発見の知らせを受けて再び警察署を訪れたウさんは、Aさんが渡そうとした報労金の受け取りを固辞、押し問答の末、「その金で、苦労した警察官の皆さんにスイカ1玉を買ってほしい」と頼みAさんを説得した。

ウさんは現在、家賃30万ウォン(約2万9000円)のアパートに知的障害2級の高2の娘と、小3の娘と3人で暮らしている。国の支援で就職した宅配の仕事の給料は月85万ウォン(約8万4000円)、これに生計・住居支援を加えても、収入は月130〜140万ウォン(約12万8000〜13万8000円)ほどだ。生活は豊かとはいえないが、ウさんはいつも正直に生きてきたと自負しているそうだ。

報道でウさんの太っ腹な行動を知った韓国のネットユーザーからは、「心から尊敬する。あなたのような人のおかげで韓国に希望があると思う」「格好いい。きっと幸せが舞い込んでくるでしょう」「今でもこういう方がいるんだね。これからも頑張って」「涙が出る。自分自身を反省する機会になった」などその行動に称賛の声が相次いでいる。

一方で、報労金について「報労金は正当なお金なのだからどうぞもらってください」「いくら拒否したといっても、報労金は渡すべきだったと思う」「どうか持ち主は法的な謝礼金を渡してあげて」と主張する声や、「称賛報道ばかりじゃなくて、こういう善良な人が気兼ねせずにお金を受け取れるように社会的認識を高めるべき」とメディアの報道に異議を唱えるコメントもあった。(翻訳・編集/松村)