池上彰氏が“テロ対策の盲点”語る

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5月30日、ボストンマラソン爆弾テロ事件を題材にした映画「パトリオット・デイ」(6月9日公開)のトークイベントが都内で催され、ジャーナリストの池上彰氏、タレントの関根麻里が出席した。

池上氏は冒頭で、イギリスのマンチェスター・アリーナ(マンチェスター)で行われた、アメリカの人気歌手アリアナ・グランデの公演で発生した自爆テロ事件に触れ、「あれはテロ対策の盲点をついた自爆テロ」とし、コンサート終了後で警備が手薄になったところをテロリストに狙われたと分析。

「コンサートには大勢の人が集まるので、入り口に金属探知機などを置いていますが、公演が終わって出てくるところまでは警備していないわけです。今回の事件はコンサートが終わって観客が出てきたとき、犯人は外で待っていて爆弾を爆発させました」とテロを事前に阻止する難しさについて述べ、「2020年の東京オリンピックもひとごとじゃない」と注意喚起した。

また、ボストンにあるエマーソン大学への留学経験を持つ関根は留学当時、事件の発生現場から歩いて5分程度の場所に住んでいた関係から、映画を観てあらためて胸がしめつけられる思いをしたそう。それでも「事件後も毎年欠かさず開催されているボストンマラソン、そしてそれをバックアップする市民の団結力の強さには感銘を受けました」と語り、「“ボストン・スロトング”の精神を感じられる力強い映画」と評している。

☆パトリオット・デイ

ボストンマラソン爆弾テロ事件の発生と、犯人特定から逮捕までの事件の裏側を描いたドキュメンタリータッチの長編作品。主演は「PLANET OF THE APES 猿の惑星」「ミニミニ大作戦」「ディパーテッド」などでお馴染みのマーク・ウォールバーグ、監督は「バーニング・オーシャン」「プライド 栄光への絆」などで知られるピーター・バーグで、6月9日から全国公開予定。

☆ボストンマラソン爆破テロ事件

2013年4月15日14時45分ごろ(現地時間)、アメリカ・マサチューセッツ州ボストンにて行われていた「第117回ボストンマラソン」中に発生した爆弾テロ事件。由緒ある同大会には国内外から数多くのランナーが参加しており、ゴール付近のコプリー広場で発生した2度の爆発で300人近い死傷者(死者3人、負傷者282人)を出し、その後の犯人との激しい銃撃戦も含め、世界を震撼させるテロ事件となった。