ベネズエラ戦で無念の敗退… エース堂安、バー直撃FK弾も「意味はない」と厳しく自己分析

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アヤックスも注目の天才が白星呼び込めず

 世界の舞台で八面六臂の活躍を見せた堂安律(ガンバ大阪)が無念の敗退に悔しさをにじませた。

 U-20日本代表は30日、U-20ワールドカップ(W杯)韓国大会、決勝トーナメント1回戦のベネズエラ戦に臨み、延長戦の末に0-1で敗戦した。堂安はバー直撃の直接FKを放つなど奮闘したが、ゴールネットを揺らせず。「意味がないと思います」と善戦に価値を見出そうとしなかった。

 グループリーグ最終戦のイタリア戦で4人抜きドリブルシュートなどで2得点を決め、3試合3得点と勢いに乗る堂安が日本の攻撃の中心だった。前半28分、堂安が仕掛けたドリブルで得たゴール右約25メートルの直接FK。堂安が左足を振り抜くと、鋭く曲がったボールはゴールを捉えたかに見えたがバーを直撃した。

 後半11分には市丸瑞希(G大阪)からの巧みなパスを受けた堂安が完全に相手を欺くスルーパスを送る。反応した高木彰人(G大阪)が相手GKと1対1の決定機を迎えたが、鋭いシュートは股下を通せず先制点を奪えなかった。

 その後、内山篤監督は久保建英(FC東京U-18)らを投入して1点をもぎ取りに行ったものの、延長後半にセットプレーから失点を喫し、痛恨の敗戦を喫した。

「得点を取れなかったので僕たちの責任」

「僕たちが得点を取れなかったので、僕たちの責任だと思います。結果的にゼロ点なので、意味がないと思います」

 堂安は結果的に120分間で1点も奪えなかったことを厳しく自己評価。善戦にも無得点では意味がないとまで言い切った。

「個人的には3得点できましたけど、チームとしては優勝を狙っていたのでここで負けて悔しいです。この大会で得た課題を反省して次につなげたいと思います」

 進境著しい堂安はオランダ名門アヤックスなど欧州のクラブから熱視線を浴びている。アピールに成功した大会となっただけに、敗戦の悔しさは今後への飛躍のバネにつなげるしかない。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

田口有史●写真 photo by Yukihito Taguchi