GENKINGさんのインスタグラムのスクリーンショットより

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交流サイト(SNS)のなかで、近年人気なのが「インスタグラム」だ。写真や動画の投稿がメーンで、多くの芸能人が利用している。ユニークな写真がニュースになることも、しばしばだ。

一方で、インスタに見栄えの良い写真を載せたい、少しでも「いいね」やフォロワーを増やしたいと、常識はずれの行動に走るケースがある。大金をかけて「セレブ感」を出した写真の陰で、実は借金まみれだった――。タレントのGENKINGさんが、そんな「インスタ中毒」の体験をテレビで語った。

ブランド品を購入、写真を撮ったらすぐ売り払う

高級ブランドのバッグ、ブレスレット、時計、しめて1000万円。これはすべてインスタの写真投稿のための買い物だった。

GENKINGさんが2017年5月28日放送の「しくじり先生 俺みたいになるな!!」で語った体験は、驚きだ。インスタを始める前から、渋谷や六本木で散財気味だったが、インスタと出会うとあこがれのハリウッドセレブ、パリス・ヒルトンをまねて「豪華な1枚」を追求するようになる。すると2013年から「ナゾの美男子」として話題となり、街を歩けば「インスタ見ました」と声をかけられ、「何者でもない私が有名人になれる快感」を味わい、インスタでの「見栄写真」がどんどんエスカレートしていく。

ブランド品を購入し、写真を撮ったらすぐに売り払って次の高級品を買うサイクル。所持金ではやりくりしきれなくなり、クレジットカードで高級腕時計を手に入れた。ここから「ローン地獄」にはまる。カードの利用限度額が自分のお金と錯覚し、1年間でローンの合計は1000万円まで膨れ上がった。

インスタでセレブ生活を自慢する半面、実生活は火の車。多額の返済に追われ、ストレスで全身にじんましんが現れて吐き気をもよおすようにもなった。次第に、無理を重ねてインスタの「いいね」を稼ぐことの喜びが失せていく。幸い、ここで見栄を張るのを止めたことで、徐々に借金から抜け出す方向へ歩み出した。今では「健全」な形で、インスタを続けているという。

「いいね!」欲しくて投稿、おしゃれ投稿に背伸び

ジャストシステムは2017年5月18日、「SNS利用による疲れやストレス」に関する実態調査結果を発表した。10代〜50代の男女1005人に、フェイスブック、ツイッター、インスタグラム、LINEについて質問している。

インスタについて、「『いいね!』をして欲しくて投稿することがある」との問いには「あてはまる」「ややあてはまる」合わせて35.5%だった。これはフェイスブック、ツイッターと比べて多い(ツイッターでの設問は「『いいね!』や『リツイート』をして欲しくて投稿することがある」)。なおLINEについては、同じ設問はなかった。また「『いいね!』をしてもらうかもしれないので投稿に気を遣う」は40.1%となった。

インスタでストレスを感じることが「ある」「ときどきある」との回答は、31.3%だ。その理由の中で、「何か良い投稿をしなければと無理に背伸びをしてしまう」は26.2%。同じ選択内容でフェイスブックは19.4%、ツイッターでは18.5%だった(LINEについては、同じ設問なし)。なおインスタで「おしゃれな投稿をしなければと無理に背伸びをしてしまう」で30.8%と、選択肢13項目の中で回答が最も多かった。

調査からは、インスタのユーザーは「いいね!」への欲求がより強く、そのために「おしゃれ写真」投稿に精を出す一方で、時に疲れを感じている様子が垣間見える。人気アイドルグループ、HKT48の指原莉乃さんは、16年6月7日放送の「今夜くらべてみました」(日本テレビ系)で、インスタのフォロワーについて「絶対気になる。メンバーのフォロワー数を常に更新して(チェックして)いる」と話した。トップアイドルですら、神経をとがらせているのだ。

この番組には、一般人ながら「インスタのカリスマ」と言われる女性、MOYAさんが登場した。放送当時は都内で働く普通のOLだったが、インスタに写真を投稿するために、早朝から友人と集まって始業前におしゃれな朝食、1時間の昼休みに往復40分をかけて「満開の桜の下でのショット」を撮影、休暇には女性たちと旅行して水着や、時には背中から写した「トップレス」写真もいとわない。アプリを駆使して画像を加工し、美しい写真に仕上げる。本人は、「写真のために生きちゃっているところがある」とまで話した。現在、フォロワー数は9万6600人と芸能人並みだ。

本人が無理を感じていない範囲で楽しんでいれば、趣味として問題はないだろう。だがGENKINGさんのように実生活が苦しくなるような影響が及んだとすれば、中毒と言われても仕方がない。