現地時間5月28日(日)に閉幕した、第70回カンヌ国際映画祭。

「コンペティション部門」に出品していた、現在絶賛公開中の河荑直美監督による『光』が、エキュメニカル審査員賞を受賞したとのニュースが届いた。

『光』は、河荑監督がオリジナル脚本で挑むラブストーリー。人生に迷いながら生きてきた、映画の音声ガイドを作っている女性が、視力を失いつつある天才カメラマンとの出会いをとおして変化していく様子を描く、切なくも希望が漂う物語で、日本では5月27日(土)に全国公開されたばかりの話題作だ。

日本人としては、2000年に『EUREKA ユリイカ』で受賞した青山真治監督以来2人目、日本人女性監督としては初の受賞となる快挙を達成した河荑監督。最高賞のパルムドールこそ逃してしまったものの、公式上映では10分以上のスタンディングオベーションに包まれ、大成功を収めた。受賞に際し監督は、「映画とは一体なんなのかと問いかけながら、この映画を作りました。映画は人をつなぐもの。この混沌とした時代、映画祭が70年を迎える記念の年に、栄えある賞をいただけて本当にうれしい」とスピーチ。

ちなみにこのエキュメニカル賞とは、「Ecumenical=全キリスト教会の」という言葉からもわかるとおり、プロテスタントとカトリック教会の国際映画組織の審査員によって選出される賞。「人間の精神的苦痛や弱点、または可能性にいかに関わるかを通じて、人間の神秘に満ちた深遠さを表現する映画の力を証明したすぐれた作品を表彰する」べく、キリスト教徒の映画関係者によって創設されたものだ。

なお、河荑監督は2017年6月17日(土)に開かれる「エル ウーマン・イン・ソサエティ」にも登壇するので、このイベントもぜひお見逃しなく!