結婚しなくても幸せになれる時代!? 専門家と考える「結婚の意味」

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結婚情報誌のCMで打ち出された「結婚しなくても幸せになれる時代」というキャッチフレーズが話題になった昨今。女性の社会進出が進み、生き方が多様化する現代では「結婚の意味」も過去のそれと異なってくるはずです。また、そもそも「結婚する意味が見出せない」という本音を持つ男女も増えているかもしれませんね。そこで今回は、男女746人が考える「結婚の意味」を大調査! また、専門家が考える結婚の意義とは? 夫婦円満コンサルタントの中村はるみさんに解説をしてもらいました。

■結婚する意味が分からない男女の本音って?

あなたは、将来結婚したいと考えていますか? 現代において、「結婚そのもの」に魅力を感じるかどうか、分かれる時代に突入しているのかもしれません。ここでは、「結婚する意味が分からない」と主張する男女の本音を探っていきましょう。

◇結婚は意味がないと思う男性の意見

まずは、男性の意見から。結婚に意味を見出せていない男性の割合とは? 20代〜30代の男性に、こんな質問をしてみました。

☆結婚に意味を感じない男性の割合って?

Q.結婚は意味がないことだと思いますか?

思う(21.6%)
思わない(78.4%)
(※1)有効回答数361件

「思う」という回答した男性は約2割。結婚に意味を感じる男性が多数派とはいえ、決して見逃せる数字ではないですよね。「結婚して当たり前」という時代ではなくなりつつあることが、アンケート結果から分かりました。では、「意味がない」と感じる男性は、どのような理由を抱えているのでしょう。くわしく聞いてみました。

☆結婚は意味がないと思う男性の理由とは?

・「ただの契約だから意味などないです」(29歳/印刷・紙パルプ/営業職)

・「ひとりのほうが気楽で気を遣わなくていいし好きなことができる」(23歳/その他/その他)

・「自由でいたほうが自分の好きなことができる」(37歳/人材派遣・人材紹介/その他)

・「結婚したとしても人間なのだから、月日が経てば別の男や女に心変わりしていくものだと思う」(26歳/商社・卸/事務系専門職)

結婚自体を単なる「契約」と捉えている男性の声が。また、他人に縛られることなく自由でいたいという願望がある男性にとって、結婚はマイナス要素に感じられるのかもしれません。その男性が選ぶ生き方によって、「意味があるかないか」は変わってきそうですね。

◇結婚は意味がないと思う女性の意見

お次は、女性意見について。さっそくその割合や本音を見ていきましょう。

☆結婚に意味を感じない女性の割合って?

Q.結婚は意味がないことだと思いますか?

思う(12.7%)
思わない(87.3%)
(※2)有効回答数361件

女性の場合「意味がないと思う」という回答は約13%。男性に比べ、その割合は少ない結果となりました。現代の結婚制度は、男性よりも女性にメリットが感じられるもの、ということなのかもしれません。では、「意味がない」と感じる女性側の意見とは?

☆結婚は意味がないと思う女性の理由とは?

・「特に願望もないし、子どもを持たないならする意味はない気がする」(28歳/その他/その他)

・「共働きが多いし、自分ひとりで動いたほうが気軽だから」(30歳/その他/秘書・アシスタント職)

・「共働きも多いし、結婚だけが幸せではない」(24歳/食品・飲料/販売職・サービス系)

・「結婚しても幸せになれるとは限らないから」(26歳/学校・教育関連/販売職・サービス系)

女性の社会進出が進む近年。男性と同様に女性も働くのであれば、結婚による経済的メリットがあまり感じられないのかもしれません。また、結婚をしたとしても離婚する夫婦はいます。したがって、「結婚して幸せになれる補償はない」という意見を持つ女性もいるようです。

■結婚する意味とは

とはいえ、「結婚する意味がまったくない」ということではありませんよね。では、結婚には具体的にどんな意義があるの? 夫婦円満コンサルタントの中村はるみさんに、過去と現代の「結婚の意味のちがい」を交えながら、解説をしてもらいました。

過去の日本では、世間で言われている常識こそが“結婚する意味”でした、個人的な“結婚する意味”を考えている人は少なかったのです。ひと昔前の常識では、「結婚する意味」は次の3点でした。

1.世間体のため

みんなが結婚するから私もするという心理。行き遅れは恥、という風潮です。女性は結婚するのが当たり前で、適齢期の娘が未婚だとご近所や親戚の手前、両親は肩身が狭い思いをしていました。

2.家のため

これは子孫繁栄の目的です。当時の結婚には、家を存続させる、墓を守るといった意味がありました。

3.子どもの行く末、両親の老後のため

娘には経済力がない、息子には家事力がないというのが当時のスタンダード。また、男性は結婚が出世の条件だった時代もありました。経済力と家事力を補い合い、両親や子どもを支えるため、結婚をしていたのです。

一方、現在の「結婚する意味」は人によってさまざまです。今現在でも過去のような常識(意識)が根強く残る地方もあります。ですが、世間の常識に振りまわされながらも、自分の価値観に沿って生き方を選んでいる女性が多いのが最近の風潮。ですから、「結婚の意味」について悩むのでしょうね。

(相談者に)話を聞くと、結局「幸せになりたい」、ここに落ち着きます。したがって、私が提示する現代の「結婚する意味」は“あなたが結婚することで幸せになること”です。それは、親のためでも経済的安泰のためでも、ましてや世間体のためでもありません。

子どもがほしいためにする結婚もあるでしょう。専業主婦になりたい、キャリアを積みたい。ひとりだけの人生は寂しいから結婚したい、など理由は人それぞれ。とはいえ、これらに共通する目的は“私が幸せでいること”ですよね。

そのために、自分と異なる文化の人を伴侶とし、支え合い、尊重するのが結婚です。「結婚」という関わり合いによってあなたの人生は厚みを増し、人間として成長することができるのです。

■まとめ

「結婚の意味」について、男女の捉え方ひとつとってもちがいがあることがわかりました。また、過去に比べ「結婚に対する常識」が変化しつつあるのも事実。もちろん、結婚を選ぶ生き方、結婚を選ばない生き方、どちらを選んでもかまいません。そんな中「結婚の意味が見出せない」と悩む人は、中村さんのアドバイスをぜひ参考にしてみてくださいね。

(監修:中村はるみ、文:ファナティック)

※画像はイメージです

(※1)マイナビウーマン調べ
調査日時2017年5月11日〜2017年5月15日
調査人数:361人(22歳〜39歳の男性)

(※2)マイナビウーマン調べ
調査日時2017年5月11日〜2017年5月12日
調査人数:385人(22歳〜34歳の女性)