オーストリア紙「クリエール」電子版は26日、世界の喫煙者の44%が集中すると言われる中国のたばこ規制について伝えた。資料写真。

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2017年5月29日、参考消息網によると、オーストリア紙「クリエール」電子版は26日、世界の喫煙者の44%が集中すると言われる中国のたばこ規制について伝えた。

北京市在住のリウ・イン(37)さんはたばこの臭いが嫌いだ。だが彼女がたばこの煙が充満するレストランやバーでなすすべなく座っていた時間はすでに過去のものとなっている。「禁止されているにもかかわらず喫煙する人がいたら、私は自分の携帯電話を取り出し、写真を撮る」とリウさん。アプリ経由で通報すると、指摘されたレストランはデジタルの地図上に青い警告マークが付けられすべてのユーザーに表示される。違反報告が5件を超え色が赤に変わると、レストランは罰金を課せられる危険が出てくる。「これは好まれないやり方かもしれない。だが有用だ」とリウさんは話す。

「北京は過去の中途半端な試みを経験して今回初めて優秀な禁煙条例の実施に成功した」。5月31日の「世界禁煙デー」を控え、世界保健機関(WHO)駐中国代表のシュヴァルトレンダー博士はこう語る。

2年前に禁煙条例が施行されて以来、レストランや公共施設はもとよりオフィスでも喫煙が厳格に規制されている。高額な罰金を恐れる企業経営者は従業員に禁煙を求めている。

上海や北京、深センなどの最も発達した大都市では成功を収めている。だがシュヴァルトレンダー博士は「ほとんどの地域は遅れを取ったままだ」と語り、中国全体の状況には不満を示している。禁煙ルームを設けたホテルが1つも存在しない都市もあるほどだ。

WHOと国連開発計画(UNDP)は、喫煙に伴う病気により、中国では今世紀中に2億人が死亡する可能性があると報告書で警告している。中国の喫煙者数は3億1500万人で、これは世界全体の喫煙者の44%に相当する。中国のたばこ規制を難しくしているのは、強力な国有産業の存在だ。世界最大のたばこ生産国であり消費国でもある中国で、たばこ産業は、政府に莫大(ばくだい)な収益をもたらし、130万人のたばこ農家と500万人の販売員を含む2000万人の収入源となっている。だが長期的に見れば、喫煙に伴う病気によりもたらされるコストは、こうした収入の何倍にもなるだろう。

シュヴァルトレンダー博士は「ここでは、たばこ1箱は水のボトル1本と同じほど安い」とし、「若者や経済的に豊かではない人をたばこ中毒へと向かわせる原因になっている」と指摘している。(翻訳・編集/柳川)