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石橋静河、池松壮亮の主演で注目を集めている石井裕也監督の最新作『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』。現在、WEB限定配信中の本作のサウンドトラックには、石井監督が自ら作詞を担当した印象的な劇中歌「Tokyo Sky」が含まれている。
最果(さいはて)タヒの同名詩集を原作に、石井監督が紡いだ本作。2017年、現代の東京。看護師として病院に勤務する傍ら、夜はガールズバーで働き、言葉にできない不安や孤独を抱えながらも、誰かに甘えることもせず日々をやり過ごす美香(石橋静河)と、工事現場で日雇いの仕事をしながら死の気配を常に感じ、どこかに希望を見出そうとひたむきに生きる青年、慎二(池松壮亮)。2人は排他的な東京で生きづらさを抱えながら出会い、やがて恋がはじまっていく――。

本作の音楽を手掛けるのは、これまで『ハラがコレなんで』(’11)、『ぼくたちの家族』(’14)、「おかしな家」(’15・TBS)、日本アカデミー賞受賞の『舟を編む』(’13)など、主な石井監督作品の音楽を担当してきた渡邊崇。近年では、宮沢りえ主演の話題作『湯を沸かすほどの熱い愛』や、菅田将暉主演で大ヒット中の『帝一の國』などの音楽も担当している。

サウンドトラック収録曲は、全17曲。そのうち、野嵜好美が唄う「Tokyo Sky」を石井監督が作詞を担当している。野嵜さんは、女優として横浜聡子監督の『ジャーマン+雨』で主演を務め、その後『歓喜の歌』(松岡錠司監督)、『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』(大森立嗣監督)、『俳優 亀岡拓次』(横浜聡子監督)などの作品に出演している個性派女優。本作でも野嵜さんは、石橋さん演じる美香と池松さん演じる慎二が渋谷や新宿でたびたび目撃するストリートミュージシャンの役として登場している。

「ワキ汗かいて気にして、わたし生きてる/目を逸らして、いつもの作り笑顔/みんな同じでしょ/ここは東京/でも頑張れ/頑張れ」と唄う彼女のことを、2人は最初、東京ではありきたりで凡庸な存在として捉えるも、いつしか自分ごとのように受け止めはじめるようになる。観客に、2人の心情に変化が起こりはじめたことを示す重要な役どころだ。

石井監督は、野嵜さんが演じたキャラクターについて「(彼女は)東京の街の中で純粋なことをしているのに一番無視されている。みんなに見えていない、一種の妖精のような存在なんです」と解説し、「あの歌詞は僕のオリジナルです。『ワキ汗かいて気にして、わたし生きている』という最初の1行目が出てきたときは、結構才能あるなと思いました(笑)」と、自ら作詞した歌詞について語る。

石井監督が自身の監督作品で作詞した音楽といえば、商業映画デビュー作となった『川の底からこんにちは』で満島ひかり演じるヒロインが勤める「木村水産」の社歌がある。「上がる上がるよ消費税/金持ちの友達1人もいない/来るなら来てみろ大不況/その時ゃ政府を倒すまで/倒せ倒せ政府/シジミのパック詰め/シジミのパック詰め/川の底からこんにちは」というコメディ調のメロディに乗せた歌詞は、シニカルな笑いを誘いつつ、同作を語る上で記憶に残っている方も多いかもしれない。

映画監督として脚本の執筆や音楽の作詞も手掛け、あらゆる面で1つの映画作品を生み出す多才な石井監督。野嵜さんが唄う「Tokyo Sky」を、劇中映像から確かめてみて。


『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』は全国にて公開中。

(text:cinemacafe.net)

■関連作品:
映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ 2017年5月13日(土)より新宿ピカデリー、ユーロスペースにて先行、5月27日(土)より全国にて公開
(C) 2017「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」製作委員会

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