英マンチェスターのパブ「ターリング・タップ」前に掲げられた、医療関係者らへの割引を示す看板。割引分は、ロンドン在住のエドマンド・ホールさんが集めた寄付で賄われる(2017年5月27日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】英ロンドン(London)在住のコンサルタント、エドマンド・ホールさんは、マンチェスター(Manchester)で起きたコンサート会場での自爆事件の後、救急隊員や医療関係者、警察官らの労をねぎらうためせめてお酒でもおごりたいと、インターネットで寄付を募るクラウドファンディングに乗り出した。

 救命艇ボランティアでもあるというホールさんは、アルコールでは深い心の傷を癒やす「解決策にはならない」とは知りながらも、「事件後にシフト制で勤務に入ってくれている人々が、酒代まで払わないで済むように」と、1000ポンド(約14万円)を目標に募金活動を開始。

 ホールさんはチャリティーサイト「ジャストギビング(JustGiving)」で専用ページを立ち上げ、自ら100ポンド(約1万4000円)を寄付した上で、「感謝の気持ちを伝えるシンプルで簡単な方法だと思う」として、賛同者にそれぞれ出せるだけの額を寄付してほしいと呼び掛けた。すると数日以内に800人以上から、計1万3000ポンド(約185万円)を超える額が集まった。

 1万ポンドの大台を超えた時点でホールさんは、「言葉が出ない」と感慨をつづった。「私たちがきょう達成したことによって、被害が回復するわけでも、直接影響を受けた人々の痛みが緩和されるわけでもない。それでも緊急要員や病院職員の皆さんに、もし私たちが今現場にいたなら、ぜひ一杯おごってあげたい気持ちだということを知ってほしいと思った」

 マンチェスターでは街を震撼(しんかん)させた事件を受けて、多くの募金活動が立ち上げられた。市議会と英赤十字社(British Red Cross)が連携して始めた「ウイ・ラブ・マンチェスター緊急基金(We Love Manchester Emergency Fund)」には、犠牲者やその遺族・家族のための支援金としてこれまでに400万ポンド(約5億7000万円)以上が集まった。

 賛同者の中には、地元プロサッカークラブのマンチェスター・シティ(Manchester City)とマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)もいる。試合ではライバル同士の両チームが協力し、100万ポンド(約1億4300万円)の寄付を約束した。

 また大勢の地元住民が、タトゥー店を訪れている。自分自身の「負けない心」を表すため、マンチェスターのシンボルである「ハチ」のタトゥーを刻もうと希望しているという。タトゥー施術による収益も、犠牲者の支援基金に贈られることになっている。
【翻訳編集】AFPBB News