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 機械メーカー・テクノシステム社は、牛糞のメタンガスを活用したバイオマス事業に乗り出す。熊本県に800キロワット、沖縄県の石垣島に550キロワットのバイオマス発電所を建設、2018年春から稼働させる計画だ。日本経済新聞が報じた。

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 ちなみに1世帯あたりの必要発電力が3キロワットといわれているので、両方あわせても発電能力は400世帯とちょっとではある。しかし、この発電のメリットは、もともとが廃棄物であり、(昔はそのままで肥料として珍重されていたとはいえ)今の時代では農家や観光産業において処分に困る存在となっている牛糞を、エネルギー源として活用するだけでなく、利用後に質のよい新しい肥料を残渣として得ることができる、という点である。ちなみに、発酵排泄物肥料の厄介な点である臭いも、ほとんどなくなるとのことである。

 バイオマス発電に用いる資源はいろいろあるが、その中で牛糞はメタンガスの発生率が低いという問題があった。しかし、テクノシステムは新技術の導入によって牛糞をナノ(10億分の1)単位まで分解し、発電効率を引き上げることに成功したという。

 発電所は24時間常時稼働し、発電した電力は電力会社に売却される。売却益は、20年間で熊本が50億円、石垣島が30億円になるという。

 ちなみに、なぜ石垣島なのか、という点についてちょっとご紹介してみよう。石垣島を含む八重山群島は、牛の名産地である。飼育される黒毛和種(和牛)の数、およそ3万5,000頭。広大な土地と照りつける日差しのおかげで、上質な牛の生産に非常に適しているのである。

 中でも石垣島近くの黒島という島は、人口の10倍とも言われる牛が飼われており、またの名を「牛の島」と呼ばれているほどだ。

 なお熊本県も、都道府県別肉用牛頭数ランキング、2013年のデータで全国4位となっている。