全仏オープンテニス、女子シングルス1回戦。勝利を喜ぶペトラ・クビトバ(2017年5月28日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】全仏オープンテニス(French Open 2017)は28日、女子シングルス1回戦が行われ、大会第15シードのペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)が昨年12月に強盗被害を受けて以来となる復帰戦を感動的な白星で飾った。

 チェコ東部プロスチェヨフ(Prostejov)の自宅へ刃物を持って押し入った強盗と格闘し、利き手の左手に競技人生も危ぶまれる重傷を負って以来、初めての試合を戦ったクビトバは、米国のジュリア・ボーズラップ(Julia Boserup)を6-3、6-2のストレートで下した。

 ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)で6か月ぶりの実戦復帰を果たしたクビトバは「ここにはすでに勝者としてやって来ていた」、「ここでプレーするか考えていたとき、とにかく出場して最初の試合に勝ちたいとコーチに伝えた。きょうという日へのモチベーションは信じられないものがあったし、絶対に負けたくなかった」と語った。

「この試合は特別。言うなれば、2度勝ったという感じ」

 強盗の襲撃でキャリアを脅かされたウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)2勝のクビトバは、手の状態は「まだ100パーセントではない」と先週初めにも認めていた。しかし、強烈なクロスのフォアハンドで最初のポイントを奪い、試合の主導権を握ったクビトバは、世界ランキング86位のボーズラップから試合時間74分で納得の勝利を手にした。

「ファーストポイントは素晴らしかった。すぐにフォアハンドウイナーが出て自分でも驚いた。変な感じもしたけど良かった」

「試合はあまり問題ではなかった。自分には大きなモチベーションがあったし、端から端までとにかく走らないといけなかったとしても、勝利のためには何でもするつもりだった」

■「勇気」と「信念」

 コート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)から温かい歓迎を受けた27歳のクビトバは、最初こそ感情を抑えていたが、2回戦進出が決まると涙を流した。

 自身のチームが「勇気」と「信念」という言葉が入った黒のTシャツを着て試合を見つめていたクビトバは「私のチーム、そして家族がそこにいた。困難な時間をくぐり抜ける私を助けてくれたみんなが。彼らの前でプレーすること、そしてプレーの内容はうれしかった」と話した。

「6か月ぶりの実戦で良いプレーができた。もちろん試合には満足しているが、きょうは試合そのものが重要というわけではなかった。昨日はどうなるだろうかと考えていたが、あまり想像がつかなかった。ひょっとしたらコートに足を踏み入れた瞬間に泣いてしまうかなとも思ったが、そうはならなかった」

「普段からコート上では感情をコントロールできる。今回もうまい具合にできたからうれしい。でも最後はそうする必要もなかったから、マッチポイントの後は少し涙が落ちた」

 2012年大会でベスト4まで進出しているクビトバは次戦、ベタニー・マテック・サンズ(Bethanie Mattek-Sands、米国)とエフゲニア・ロディナ(Evgeniya Rodina、ロシア)の勝者と対戦する。
【翻訳編集】AFPBB News