Apple製品の多くに搭載される音声アシスタント機能「Siri」をはじめとする、人工知能機能をハードウェア化する専用チップの開発にAppleが着手していると見られています。このチップは、iPhoneなどに搭載されるSiriの処理が省電力化されてバッテリーの消費が減ることが期待できるほか、Appleが見据える将来の戦略においても大きな役割を果たすものとみられています。

Apple Is Working on a Dedicated Chip to Power AI on Devices - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/articles/2017-05-26/apple-said-to-plan-dedicated-chip-to-power-ai-on-devices

匿名であることを条件にAppleの関係者がBloomburgに語ったという内容によると、AppleはAI処理を行うための専用チップの開発に着手しているとのこと。Appleは社内コードで「Apple Neural Engine」と呼ばれている新型チップを開発し、顔認識や音声認識などさらに高い人工知能機能を端末に搭載することを狙っている模様。現時点ではメインプロセッサやGPUがこの処理をになっていますが、専用チップを別途搭載することで、処理能力の向上と低消費電力が実現されると見られています。

Apple端末には音声アシスタント機能のSiriが2011年から搭載されてきましたが、その後はGoogleやMicrosoft、AmazonなどもAIを用いた音声アシスタント機能の開発を進めてAppleとの差を取り戻しており、Amazonの「Amazon Echo」や、Googleの「Google Home」などの音声アシスタント機能を搭載したスピーカー端末が発売されてきました。

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先行して音声アシスタント機能を登場させたAppleは、後から優れた音声アシスタントが登場したことで他社の後塵を拝するような形になったわけですが、新チップの開発を進めることで既存の音声アシスタント機能を超える端末を生みだし、さらには自動運転カーの処理機能や拡張現実(AR)にも活用することを目指している模様。元AppleアナリストのGene Munster氏は「Appleが見定めている2つの分野にはAIが求められます。AR、そして自動運転技術のコア部分には、AIが不可欠です」と語っています。

なお、Appleは2017年6月に開催予定のイベント「WWDC 2017」でSiriベースの音声認識端末を発表するとも見られています。

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