右足首の状態が不安視される乾だが、「裏を狙って、ゴールを目指す動きが重要になる」と、代表でのプレーイメージはできている。写真:徳原隆元

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 エイバルでの2年目となる2016-17シーズンを、乾貴士は「すごく良い1年だった」と振り返る。1年目よりも「成長できた」と手応えを語る。
 
 ひとつには守備面。移籍当初は監督の求めるタスクを十分にこなせなかったが、今季は「理解でき始めた」ことで、課題を克服した。持ち前の突破力で相手を抜きにかかっても、リーガのディフェンス陣はアジリティに優れ、「かわしたと思っても、ついてこられる」ことが少なくなかったようだが、その回数も徐々に減ってきたという。
 
 バルセロナ相手にカンプ・ノウで決めた2ゴールも、1年目の悔しさがあればこそだ。
 
「(1年目のカンプノ・ウでのゲームでは)何もできなかった。ピッチに立つだけでは満足できないというか。その中で何かしたいと思って、それが2点につながったのはすごく良かったです。点を取ったら、シーンとなったので、なんか変な感じでしたね(笑)」
 
 コンスタントに出場機会を得た今季だったが、「出られない時期もあった」。それでも腐らずに、「這い上がって、スタメンを勝ち取れた」ことも確かな自信となった。
 
 こうした活躍が認められて、約2年ぶりの代表復帰を果たした。「すごく楽しみ。久しぶりに会う人たちもいて、一緒にサッカーをやれるのは本当に嬉しい。その喜びを噛み締めるというか、楽しみながら、しっかり勝てるように貢献したい」と意気込みを口にする。
 
 もっとも、現在は右足首を痛めており、万全のコンディションとは言えない。ランニング中心だったキャンプ初日は軽快な動きを見せていたが、今後、対人メニューやより実戦的なトレーニングをこなす過程で、怪我が悪化しないとも限らない。ハリルホジッチ監督も心配するが、「1週間かけて治る可能性もある」と期待を寄せている。
 
 乾自身、久々の代表でいかにプレーすべきかのイメージはできている。エイバルでは足もとでボールを受け、そこから仕掛けたり、SBとの連係が重視されているが、「(代表では)基本的には裏を狙って、ゴールを目指す動きが重要になる。求められることをまずはやりながら、自分の特長を出していければいい」と意気込む。
 
 スペインで大きなステップアップを遂げたアタッカーが、アジアを舞台にした熾烈な戦いのピッチに立ち、どんなパフォーマンスを披露してくれるのか楽しみだ。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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