ヨガインストラクターが教える「姿勢の整え方」

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電車の中やカフェ、そして家の中でもスマートフォンを手放せない今、スマホユーザーを悩ませているのが“猫背”や“肩こり”です。

今回はヨガインストラクターである筆者が、“スマホ猫背”と“スマホ肩こり”を撃退するために、姿勢の改善方法をご紹介します。

猫背と肩こりの一因となる前傾姿勢

スマートフォンをじっと覗き込む姿勢を思い出してみましょう。背中と肩が丸まり、必然的に頭が前に出た状態になっていませんか? そうなると重い頭を支えるために、繊細な首や肩にぐっと力が入ってしまいます。この姿勢が慢性化すると、首や肩に力が入った状態が続き、肩こり(首こり)が進み、姿勢も猫背気味になるとされています。

頭と首を意識する

頭や首の位置を改めて意識したことがありますか? 首の付け根部分を実際に触ってみましょう。首の付け根のすぐ上から頭の丸みが始まります。正面から頭と顔を見ると、首は顎の下からしか見えませんが、後ろ側、首の付け根を触ると、前から首が見える位置よりも首が長いことが分かります。

次に、首の付け根部分を意識して、首をゆっくり回してみましょう。なんとなく思っていた首のイメージで首を回すより、首の付け根部分から首を意識して首を回す方が、首が回しやすくなる方も多いでしょう。そして首は、首から腰まで続く背骨の一部。その背骨に頭をのせている体の正しい状態を自覚しましょう。これだけでも姿勢の意識が変わります。頭の重みを感じない位置を探す

肩こりを軽減し、スマホ猫背を予防するには、頭の重みを感じない位置に頭を置くことが重要です。体を支えている軸である背骨を意識することから始めましょう。

(1)頭頂から体の真ん中を貫く縦のラインをイメージし、体の中に軸の意識を持ってみましょう。この軸がガイドラインとなります。

(2)頭をゆっくり後ろへ倒したり前へ倒したりして、頭の重さを自覚しましょう。

(3)重さを自覚できたら、再び頭を後ろへ倒します。肩や首が痛かったら出来る範囲でOK。

(4)アゴを引くようにしながら、ゆっくり頭を起こしていきます。頭の重みが軽くなる、または重みを感じなくなる位置でストップ。

画像:上村 由夏

イメージした軸に体が支えられ、安定するように、よく観察しながら整えましょう。背骨の上にバランス良く頭がのれば、首や肩の筋肉が無理に支える必要がなくなります。

 

いかがでしたか? スマートフォンを見るときも腕を上げて、スマートフォン自体を目線の高さへ持ってくることで身体への負担は軽減されますよ。日常のちょっとしたところから意識してみてくださいね。

【画像】

※ adriaticfoto / Shutterstock

【筆者略歴】

上村 由夏

「マナヨガ」代表。オリジナルのマナメソッドを発案。本来持っている個性や美しさを引き出すと定評がある。またラジオパーソナリティとして心身の美しさをテーマとした番組を担当。