佐藤琢磨 インディ500初優勝への期待

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 5月28日に世界三大レースの一つである、インディ500がアメリカ・インディアナポリス・モータースピードウェイで開催される。

 第101回大会となる今大会は、現役F1ドライバーであり元世界チャンピオンのフェルナンド・アロンソの参戦もあり例年以上に関心を集めている。そんな中、今年も日本人ドライバー佐藤琢磨には同レース日本人初優勝の期待が込められている。予選4位の好位置から、佐藤琢磨は今回こそ夢をかなえるために走り出す。

■再び頂点を掴むために

 初優勝を手にするはずだった5年前――。2012年のインディ500、199周目に2位に上がり、200周目のファイナルラップ、目の前を行くトップのダリオ・フランキッティのインに飛び込んだ。しかし残されていた隙間は僅かしかなく、佐藤はバランスを崩しあえなくスピン。ウォールに接触し、結果は17位に終わる。最終ラップ、老獪なシリーズチャンピオン経験者へのインへの飛び込みは様々な議論を呼んだ。それでも、「あそこでアタックしないという選択は全く無かった」と後に言い切った佐藤琢磨。2位・3位を守るのではなく、トップを獲りに行く。勇猛果敢なレーサーとしての本能にファンは多くのことを感じさせられた。

 アメリカに渡ってインディカーシリーズに参戦し8年目を迎えた。2年目に初のポールポジション(第8戦アイオワ)を獲得、2013年には同シリーズ、そしてトップフォーミュラレース史において日本人初となる優勝(第3戦ロングビーチ)を果たした。今季からは名門・アンドレッティ・オートスポーツ所属となり、ここまで順調にレースを重ねている。

 ステップアップを続け、年齢も40歳を過ぎ、ベテランとして知名度、実績ともアメリカの地で確立している。それでもそのチャレンジング・スピリットは目盛りを減らすことはない。そして未だ叶えられていないインディ500での頂点に立つことを信じているのは疑う余地のないところだ。もちろん、レーサー・佐藤琢磨を見続けてきた我々ファンも同じことがいえる。

■様々な期待が膨らむ

 予選4位というポジションについて佐藤は「チームが一丸となって努力した結果。心から嬉しく思っている。」と語っており、コメントからは今季の好調ぶりが伝わってくる。

 平均時速300km以上を記録し続ける世界最速のレース・インディ500。佐藤琢磨が過酷な戦いの場で勇気あるアタックに挑み、今年こそ勝者に登りつめるとしても不思議ではないだろう。

 因みに、チェッカーを受けた3位までが表彰台に立つことができる世界中の多くのレースと違い、インディ500ではレース終了後に称えられるのはたった一人のウィナーだけだ。その場に立ち、優勝者が飲むミルクを手にしているのが琢磨であると信じて、スタートを待ちたい。