無数の太陽光発電パネルを水上に浮かべて大規模に発電を行う、大規模メガソーラーの建設が中国で完了し、地域の電力網に供給を開始しています。

The world’s largest floating solar power plant just went online in China

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この施設は、上海に近い安徽(あんき)省の都市・淮南(わいなん)市に作られたもの。中国の太陽光発電ソリューション企業「SUNGROW(阳光电源股)」が関わっているもので、かつては石炭を産出していた地域に新しいエネルギー生産設備が建設されています。その発電規模は40メガワットと、陸上でないタイプの太陽光発電施設としては世界最大のものとなっているとのこと。



水上や洋上に太陽光発電施設を建設する動きは世界各地で進められているとのことで、インドでは100キロワット級の水上太陽光発電施設が建設されているほか、安徽省では20メガワット級のメガソーラーをすでに運用開始しています。また、中国では国を挙げて太陽光発電を拡大させる取り組みが進められており、陸上のものでは面積が27平方キロメートルにもおよぶ850メガワット級のメガーソーラーが作られています。

ちなみに、日本では大和ハウス工業が宮城県に建設した「DREAM Solar東北工場」が発電規模230メガワット級で日本最大となっているほか、長崎県佐世保市では発電規模430メガワット級の「宇久島メガソーラーパーク」の建設が進められています。

メガソーラーマップ | 太陽光発電の専門メディア PVeyeWEB



陸上に比べて施工や管理のハードルが上がる水上・海上メガソーラーですが、一方ではそこにメリットも存在しています。人々の生活や経済活動が行われる陸上では、メガソーラーを建設することで活動が阻害されてしまうという弊害がありますが、水の上であればその影響はほとんど及びません。そのため、都市部に近いところで電力源を補強することが容易になります。また、水面の広い面積が太陽光パネルで覆われることで水分の蒸発が少なくなるという効果もあるとのこと。さらに、陸上に比べて外気温が低くなるために、太陽光パネルの寿命にも良い影響を与えるとされています。

ただし、太陽光発電の発電能力は気候と日照に大きく左右されるため、安定した電力源とすることはできておらず、あくまで従来の火力・原子力発電の補完的な役割として捉えられている部分があることは否めません。これは、水や石油のように電力を備蓄することが難しいというところに起因しています。この問題を解消するために、大量のリチウムイオン電池を使って電力をためておき、必要に応じて送電網に供給するという仕組みが作られており、ハワイ・カウアイ島ではテスラが太陽光だけで島の電力をまかなう施設が作られています。

人口約7万のハワイ・カウアイ島の電力を太陽光だけでまかなう施設をテスラが完成させる - GIGAZINE



また、硫黄とナトリウムイオンの化学反応で充放電を行える「NAS電池」が開発されており、こちらも普及が望まれています。

「電気は貯められる」 NAS電池は日本の再エネ普及を進めるか? (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)



2017年時点で地球の人口は75億人に達していると考えられており、2100年までには100億人をゆうに超える規模になるとも見られている中で、従来のように化石燃料や原子力に依存するエネルギー施策では限界が訪れるのは必至とみられています。そんな中で、世界中で進められている太陽光発電のようなサスティナブル(持続可能)なエネルギーの開発が求められています。