Doctors Me(ドクターズミー)- 人口甘味料は体に良い?悪い?ダイエット飲料の疾患リスク【米 研究】

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ダイエット系の炭酸飲料などには、人口甘味料が含まれています。日頃、私たちが摂取している砂糖と人口甘味料ではどちらが健康に良いのでしょうか。

また、カロリーのない人口甘味料の場合、糖尿病などへのリスクは減るのでしょうか。

アメリカで発表された研究を元に、今回は人工甘味料について医師に詳しく解説していただきます。(参考)

アメリカの最新研究


研究内容


砂糖の取り過ぎが肥満や動脈硬化を招き、糖尿病や心臓・脳の血管に悪影響を及ぼすことはよく知られていますが、人工甘味料なら問題ないかというテーマの元に研究が行われました。

とある町の45歳以上の住人2888人と、60歳以上の住人1484人に対して、食事内容を10年間にわたって調査し、その後の10年間で脳梗塞と認知症を発症する割合を調べました。

研究結果


人工甘味料を含む炭酸飲料などのソフトドリンク(ダイエットソーダ)を全く飲まなかった人に比べ、1日1回以上飲む人は、脳梗塞を起こす確率と認知症になる確率がそれぞれ3倍多かったことが分かりました。

普通の砂糖が入っている飲み物を飲んでいても、脳梗塞や認知症の確率は増えませんでした。 ただし、この研究では、飲み物以外の食事内容やカロリー、アルコールやタバコなどについては一切考慮に入れていません。

人間を対象にした実験なので、動物実験のように、人工甘味料や砂糖の有無以外は全く同じ生活をしてもらい、体質も全く同じというわけにはいかないのです。

考察


この研究の結果だけから、「人工甘味料が脳梗塞や認知症の原因である」と結論付けることはできません。

また、アメリカの飲料協会は、低カロリーの人工甘味料を含む飲料は世界中の研究機関から安全だと言われていると反論しています。

今回の研究では、飲んだ回数を質問したのみで、具体的に何の銘柄を何ミリリットル飲んだのかは聞いていませんので、どの程度までなら安全という指標にもなりません。 (※1)

人工甘味料の種類


・アスパルテーム
・L-フェニルアラニン化合物
・サッカリン
・スクラロース
・アセスルファムカリウム
・ステビア
・キシリトール
・ソルビトール
・マルチトール

上記のように多様な甘味料があります。

これらは人間の味覚には甘みとして感じられますが、分解吸収することができないためカロリーになりません。

人工甘味料の健康リスク


下痢


人工甘味料は消化吸収できないため、便に排泄されますが、その際に便に水分が多く含まれ、下痢になることがあります。

そのため人工甘味料を含む食品には「多量に食べるとおなかがゆるくなることがあります」との記載が見られることがあります。

糖尿病や肥満


主に動物実験ですが、人工甘味料を大量に摂取すると腸内フローラを乱し、糖尿病になりやすくしたり肥満になりやすくする可能性があるとも言われています。

■ 関連した研究内容
ネズミにサッカリンという人工甘味料以外の飲食物を与えずにいると、腸内細菌のうちある種の細菌が増え、その腸内細菌を他のネズミに移植すると、糖尿病のような血糖値の下がりにくい状態になったことが報告されています。

ただし人工甘味料以外にも様々な食品を食べる人間にも同じ結果が言えるのかは議論があります。

また、人間にも人工甘味料を与えて、腸内細菌の変化が起こることを確認していますが、人数も少なく、甘味料の量も非常に多いため、現実的ではないのではないかという意見もあります。

(参考:nature)

その他


以下の説がありますが、はっきりした結論は出ていません。

・依存症
・発がん性(チクロという人工甘味料は発売後に発がん性が判明し販売中止となりました)
・様々な臓器や精神への影響

砂糖と人工甘味料、どちらを選べばいい?


糖尿病や肥満のある大人の場合、血糖値を上げにくくカロリーにならないダイエットソーダを選んだ方が短期的には良いでしょう。

人工甘味料が心配だから砂糖入りの炭酸飲料のほうが健康に良いというのは間違いです。

食事と健康の関係について調査する場合、人間では、その食事以外の条件を全てそろえることはできないため解釈が難しくなり、はっきりとした結論は得られないのが普通です。

最後に医師から一言


人工甘味料にもリスクがある可能性があることを知り、特定のダイエットソーダだけを長年・大量に取り続けることは避けるようにしましょう。

(監修:Doctors Me 医師)