バルミューダの扇風機「The GreenFan」

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ジョブズの“Stay Hungry, Stay Foolish.”を体現する

 “Stay Hungry, Stay Foolish.(貪欲であれ。愚直であれ)”というアップル共同創業者スティーブ・ジョブズの言葉を聞いたことがあるだろう。これは2005年のスタンフォード大学卒業式におけるスピーチの締めくくりに使われた有名な言葉で、「現状に満足するな。たとえ非常識と言われても自らが信じる道を進め」という意味だ。

 この言葉は、ジョブズ自身の座右の銘でもあったようだ。彼はこの精神のもと、MacintoshやiPhoneなど、それまでの常識を打ち破る新製品を、次々と世に送り出したのだ。さまざまな分野でイノベーションに携わる人たちのよりどころになる言葉ではないだろうか。

 本書『行こう、どこにもなかった方法で』を読んで、このジョブズの名言を思い出した。

 本書の著者、寺尾玄氏は1973年生まれ。17歳で高校を中退し、1年間かけてスペイン、イタリア、モロッコなど地中海沿岸諸国を放浪する。帰国後、ロックスターを夢見てバンド活動に専念。一時は大手レーベルと契約するも、一方的に破棄される。2001年にバンドを解散し、ものづくりの道を志す。工場に飛び込み、設計、製造について独学で習得。2003年、有限会社バルミューダデザインを設立。2011年4月にバルミューダ株式会社へ社名変更し、現在は同社代表取締役社長を務めている。

 本書はバルミューダの創業記ではない。寺尾氏の半生記というべきだろう。ヨーロッパ放浪、バンド活動と成功直前での挫折。そこから一転してバルミューダを起業し、究極のものづくりを目指す波乱万丈の物語はとても面白く、最後まで一気に読めてしまう。

 寺尾氏の生き方は、まさしく“Stay Hungry, Stay Foolish.”を体現しているかのようだ。

 そんな寺尾氏が率いるバルミューダの製品は、The GreenFan(扇風機)、The Toaster(スチームトースター)、The Pot(電気ケトル)など、そのどれもが家電の常識を覆すこだわりの製品ばかりだ。

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