ちょっと印象が違う!? 「ブレイキング・バッド」のブライアン・クランストン

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 テレビドラマ「ブレイキング・バッド」のブライアン・クランストンが、新作『ウェイクフィールド(原題)/ Wakefield』について、5月19日(現地時間)ニューヨークで行われたAOL開催イベントで、ロビン・スウィコード監督と共に語った。

 本作は、映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』の原案者であるスウィコード監督が、E・L・ドクトロウの同名短編小説を映画化したもの。弁護士のハワード(ブライアン)は、ある晩、帰宅が遅くなったため、向かいの倉庫の屋根裏で一晩過ごす。翌朝、窓越しに自宅にいる家族を見たハワードは、なぜかそのまま姿を消したようにみせ、家族を見守るようになる。

 約4年かけて本作の製作を進めたというスウィコード監督はドクトロウの短編について「(『トム・ソーヤの冒険』で)トム・ソーヤが自分の葬式に参加するような内容だったわ。主人公が家族を観察することで気づくさまざまなことが描かれているのだけど、そのハワードを演じられる完璧な俳優を探さなければならないと思ったの。(製作を進めていくうえで)最も怖いことだったわ。もしブライアンが出演を決めてくれなければ、どんな映画になっていたことか……わからないわね」と明かす。

 そのお眼鏡にかなったブライアンは出演理由について「脚本は3年も前に読んだんだけど、かなり共感できたのを覚えているよ。僕は脚本を読むときは客観的に読み、一度、意図的に横に置いて、それがどのように自分の心に響き、どのように感じるかを考えてみる。それで、もしその作品が脳裏から離れなければ、それは出演する上ですごく良い兆しなんだ」と語り、「ハワードは嘘つきで、人を操り、家族を見捨てる。だから、正直なところ、この役が好きになれるかわからなかったね。ただ演じる上で、自分で判断を下してはいけないと思ったから、全てを取り除いて、この役のベースにある『衣食住を重視する』というシンプルな要素にこだわったんだ」と続けた。

 また、満足な生活を送っていたハワードがとった行動についてブライアンは「区切りとなるような、例えば、誕生日を迎えたときなど、自分の人生を見返すことがあると思うんだ。ハワードには妻がいて、2人の子供がいて、尊敬される弁護士としてお金も稼いでいて、それが人生において全てなのかと自問自答することになる。そんな考えが、家族と距離を置くという行動になったんだと思うよ」と説明した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)