自分の体を好きになれない女性に送るメッセージ

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ドキュメンタリー映画『Embrace』が今話題となっています。登場人物はみな、自分のありのままを愛せず、理想の体形を求める苦悩の女性たち。女優でもあり、作家、そして「ボディ・イメージ・ムーブメント」の設立者でもあるタリン・ブルムフィットさんが制作しました。
彼女が知りたかったこと、それは「どうしてこんなにも多くの女性が自分の体形を嫌いなのか」。作品を通して、彼女は何を語りたかったのでしょうか。

Body Image Movementさん(@bodyimagemovement)がシェアした投稿 - 2017 4月 21 2:57午前 PDT

3度の出産を通じて、体形の変化に苦しんだというタリン
本当に「外見よりも中身が大事」?
自分の体重・体形・外見に不満を持つ、世界中の女性たち。タリンの出会いの中には理想のパーフェクト・ボディを目指した結果、うつや摂食障害など病気になってしまった人もいます。そんな彼女たちが悩む姿は悲しく、痛々しい。いまの世の中が本当に中身だけで判断されるのならば、こんなにも苦労する人はきっと一人もいないはず。全てが理不尽できれいなきれいごとにも思えてきて、様々なことを考えさせられます。
もちろん最終手段として、整形することだって一つの選択肢。「当事者」の出した決断に他人がとやかく言うことは、むしろエゴでしかないのかもしれません。自分の体形に不満を抱えたタリン自身がそれでも整形に踏み切らなかったのは、「考え方をかえたから」。ずっとネガティブなままの自分にこもり体型ばかりにこだわるよりも、そのままの自分を愛し、楽しい人生を送りたかったから。人生を変えるすべての決定権は自分にあると彼女はいいます。

「もし無料で整形できるのならば手術したい」と答えたドイツ人は45%
(「stern TV (10.05.2017)」の調査から翻訳引用)

自分の人生を謳歌し、他人も尊重するということ
「美しくあること至上主義」の世の中。美しくあること、痩せていること、若々しくあり常にはつらつとしていること。努力をする女性は美しいものですが、人生におけるプライオリティはみな千差万別であると気づかされます。
満ち足りた人生、愛される自分であるためには美しくあることが一番大事な人もいて、そうじゃない人もいる。痩せているよりも、人生にはもっと大事なものがあるという人もいる。その決断は「正しいか、間違っているか」ではなく「ただ違う」というだけなのでしょう。見た目にとらわれず、世間の偏見の目をはねのけ、胸を張って女性が自分らしく生きられる世の中は、いつやってくるのでしょうか。

「私のとなりに並んだ人が最低限自分と同じぐらいの体形だとホッと安心する。意地悪よね? でもそれがホンネなの」
(「stern TV」より翻訳引用)

タリンの本当に伝えたかったこと、それは偏見は社会の産物であるということ。そして悲しいかな、女性の敵はいつの時代も世界中どこでも、女性そのものであるのかもしれません。
[『Embrace』,ボディ・イメージ・ムーブメント,stern TV]
image via Shutterstock