『175R 活動祭開!青き春の野音!』を開催した175R(撮影=外山 繁・starmine)

 昨年、活動を再開した、ロックバンドの175Rが先月8日に東京・日比谷野外大音楽堂で、15日には大阪・大阪城野外音楽堂でそれぞれワンマンライブ『175R 活動祭開!青き春の野音!』を開催した。日比谷野音でのライブは、2010年の『恒例! 夏の野音祭り〜今年はSingle全曲やっちゃいますか!〜』以来、7年ぶりの開催。この日は、4月5日発売のアルバム『GET UP YOUTH!』収録曲「これから」などを中心に、メジャーデビュー曲「ハッピーライフ」、7月5日発売のシングル「SUMMER VACATION」に収録予定の新曲「夏のマボロシ」などを披露。バンドの軌跡を追うようなセットリストで、活動再開を華やかに祝った。SHOGO(Vo)は、「ここから175Rの歴史を刻んでいきたいと思います」と意気込みを語った。

俺たちにとっても忘れられない1日になる

SHOGO(Vo)(撮影=外山 繁・starmine)

 午前まで降り続いた雨は午後には止んでいたが、濃い曇は都内の空にまだ残っていた。会場にはレゲエサウンドが流れ、南国のようなゆったりとした空気感。ステージ中央には「175R YAON」とストリートで見られるような、グラフィティ風アートワークが存在感を放っていた。開演直前にそのグラフィティにリアルタイムにメンバーの名前を書きこんでいくパフォーマンス。アルバム『GET UP YOUTH!』の1曲目に収録されている「歓びの詩」がオープニングSEとして流れ、メンバーが登場。大歓声によって迎えられた。

 『GET UP YOUTH!』の流れを組み「これから」で、7年ぶりとなる野音のステージの幕は開けた。サポートギターのWATAK(ワタック)を入れ、5人による厚みのあるサウンドで聴かせる。175Rの決意表明とも言える楽曲は、活動再開のオープニングに相応しいナンバー。この1曲で7年間のオーディエンスとのブランクを埋めるようだった。続いて、メジャーデビュー曲で代表曲のひとつ「ハッピーライフ」。大ヒットナンバーで、一気にテンションを最高潮まで持っていった。

 ISAKICK(Ba)のゴリっとしたベースが、高揚感を煽ったインディーズ時代の楽曲から「Freedom」、ニューアルバムから「Weakness」と新旧交えたアゲアゲなナンバーで畳み掛ける。ここで短いMCを挟む。SHOGOは「7年ぶりの野音は、俺たちにとっても忘れられない1日になると思います。この雰囲気も久しぶりだな」と、感慨深く語る。MCに続いて、「踊っていこうぜ!」と「PICASSO」、「ビューティフルデイズ」と、ライブ定番ナンバーで盛り上げていく。KAZYA(Gt)のレスポールとマーシャルのアンプという王道の組み合わせは、ジューシーな極上ディストーションサウンドを放った。

KAZYA(Gt)(撮影=外山 繁・starmine)

 SHOGOは「思ったより日の入りが早くて…」と、日の入りに合わせてセットリストを組んだと思われる「ORANGE」を披露。曲がコールされると会場からは歓声が上がった。オレンジ色に染まるステージで、マイクスタンドを使用し、熱唱するSHOGO。そして、コントラストをつけたグルーヴの変化がテンションを上げた「YOUR SONG」、ニューアルバムにも収録された、槇原敬之の「遠く遠く」のカバーと、変化に富んだナンバーを披露していく。

 MCではメンバー一人ひとりがスピーチ。YOSHIAKI(Dr)は「ビューティフルデイズで壮大に間違えてすみません」と告白すると、SHOGOが「俺も新曲で間違えてすみません。後で反省会だからな」と投げかけた。これにYOSHIAKIは「慰めあおうよ」と助けの言葉を寄せ、自然体の175Rらしいトークが繰り広げた。

 「野音でこの曲が出来て嬉しい」と、SHOGOが語り披露したたのは「和」。ゆったりとしたリズムに乗り、オーディエンスは横に揺れながら、歌と演奏を聴き入る。会場が一丸となったシンガロングが空に吸い込まれていくように響き渡った。さらに3連ロッカバラードの『「手紙」』へと続く。情感を込めた歌と、メロディアスなKAZYAのギターソロがエモーショナルに響く。

7年間の忘れていた青春をこの曲に

ISAKICK(Ba)(撮影=外山 繁・starmine)

 SHOGOは「気持ちいいな。1曲1曲噛み締めて歌っている。『これから』でも<今日のこの日を思い出すだろう♪>と歌っているように、振り返る時が来たら、きっとこの野音を思い出すよ」と、この日が特別な日になったと語った。「今日のライブをおこなうにあたって、モッシュやダイブも出来る場所も考えたけど、あえて野音にしました」と話すと、オーディエンスから「(モッシュ)していい〜?」と投げかけられるも、SHOGOは「ここではしちゃダメ」と優しく諭す場面も。

 続いて、シンガロングをするために作ったという楽曲「Walk your way」。冒頭のKAZYAのコーラスにSHOGOが「何を言っているかわからない(笑)」と、ダメだしする場面も。SHOGOの思惑通りシンガロングが盛大に響き渡った。「もっともっといけるよな! 7年前はこんなもんじゃなかったよな?」とSHOGOが投げかけ「Party」「W.O.W」「P.R.P」のメドレーで畳み掛け、「ROMAN ROAD」と躍動感あふれるナンバーを披露。続いての「GLORY DAYS」では、所狭しとステージを駆け回るSHOGOの姿が印象的だった。

 SHOGOは、「これからまた少しずつ自分たちのペースで、変化していきたいと思います」と未来への展望とともに、『GET UP YOUTH!』のラストに収録されているナンバー「新世界」、「この季節やっぱりこの曲だよな」と、今の時期にピッタリのナンバー「SAKURA」を届け、本編を終了した。

YOSHIAKI(Dr)(撮影=外山 繁・starmine)

 アンコールに応え、再びメンバーがステージに登場。『GET UP YOUTH!』から「4seasons」を披露した。四季を感じさせる起承転結の楽曲構成は、聴く者の感情を揺さ振りかける。キャリアが放つ歌とサウンドによって、情景をしっかりと映し出していた。そして、新曲の「夏のマボロシ」を届けた。175Rらしいアッパーチューンは、その心地よいグルーヴによって、オーディエンスの体に浸透していく。YOSHIAKIによるコーラスも、キラリと光るアクセントに。

 「ここから175Rの歴史を刻んでいきたいと思います。7年間の忘れていた青春をこの曲に」とSHOGOの熱い言葉から、ラストは「空に唄えば」。がむしゃらに、全身全霊を込めたパフォーマンスを叩きつけていくメンバーの姿。オーディエンスも青春をぶつけるように盛り上がり、活動再開の挨拶代わりとも言える、記念すべきライブは大団円を迎えた。

(取材=村上順一)

SHOGO(撮影=外山 繁・starmine) SHOGO(撮影=外山 繁・starmine) ライブのもよう(撮影=外山 繁・starmine) ISAKICK(Ba)(撮影=外山 繁・starmine) KAZYA(Gt)(撮影=外山 繁・starmine)
YOSHIAKI(Dr)(撮影=外山 繁・starmine) SHOGO(Vo)(撮影=外山 繁・starmine) 『175R 活動祭開!青き春の野音!』を開催した175R(撮影=外山 繁・starmine)

セットリスト

『175R 活動祭開!青き春の野音!』
4月8日 東京・日比谷野外大音楽堂

01.これから
02.ハッピーライフ
03.Freedom
04.Weakness
05.PICASSO
06.ビューティフルデイズ
07.シャナナ
08.ORANGE
09.YOUR SONG
10.遠く遠く
11.和
12.「手紙」
13.Walk your way
14.Party〜W.O.W〜P.R.P
15.ROMAN ROAD
16.GLORY DAYS
17.新世界
18.SAKURA

ENCORE

EN1.4seasons
EN2.夏のマボロシ
EN3.空に唄えば