「ひよっこ」46話。給料減額の衝撃「納得できねえですよね」

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連続テレビ小説「ひよっこ」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第6週「夏の思い出はメロン色」第46回 5月25日(木)放送より。 
脚本:岡田惠和 演出:渡辺哲也


46話はこんな話


夏、三男(泉澤祐希)の帰省編と、初冬、みね子の給料ピンチ編

いつの間にか、奥茨城母の会が結成されていた


「ひよっこ」の前に放送されてる「おはよう日本」の女性アナウンサーの服の色が、
ひよっこのイメージカラーの三色(黄色、ピンク、緑)のうちの、ピンクと緑だった。

お盆に帰る三男に、ねちねち言う米屋の父娘(斉藤暁、伊藤沙莉)。
ドラマとしてはおもしろいけれど、実際、こんなひとたちいたら、いやだなあ。三男はよく、ノイローゼにならずに働いていられると感心する。

帰ると、三男の母きよ(柴田理恵)は奥茨城母の会会長になっていた。
のちに、「会長と副会長しかいないんですね」とナレーション(増田明美)で、美代子(木村佳乃)と君子(羽田美智子)がダブル副会長であることが判明。きっと、あの女子会の日に結成したのだろう。

三男のおみやげは人形焼。人形町で買ったのだろうか。
美代子たちに、みね子(有村架純)の近況を語る三男。
「へんなふうに変わったりとか、浮かれたりとかまったくしてねえです。
ちゃんとおれたち、地に足つけてがんばってます」
水着を買って、男子と海に行ったことを、三男は知らないのだろうか・・・。

「こういうわけで、三男くんの里帰り編でした。ちょっと長かったですかね」とナレーションが断るが、
42話の10分間もの、母たちの女子会編より1分短い。

給料が一割も減額


あっという間に夏が終わって(水着どうなったんだよ)、1965年11月。
マフラーぐるぐる巻の乙女たちに(これはこれで萌える)。
寒さに関する、それぞれの見解が語りながらの、銭湯からの帰り道。
そして、給料日。
なんと、今月から給料が1割程度の減額になってしまった。
「納得できねえですよね」と不満顔の豊子(藤野涼子)。
西日の当たった部屋で、みんなが途方に暮れていると、
愛子(和久井映見)がやって来て、
こういう危機がこれまでも何度かあってそのたび持ち直してきたので、ここが我慢して頑張ろうねと鼓舞する。
各部屋をまわっているらしい。

これまでずっとキャッキャウフフの寮生活が描かれていたから、この展開はショックが大きい。
じつは、私もつい先日、某編集プロダクションから長引く出版不況によるギャラ減額の報告をもらったばかりで、まったく他人事とは思えなかった。

人間の底意地の悪さもこわくてドラマになるけれど、人が大きな社会に翻弄されることはもっとこわい。
工場主任の松下(奥田洋平)は、上に言われてやっていることで、何も悪くないっていう、ぶつけどころのなさは精神的にきつい。
三男が、米屋父娘の軋轢に巻き込まれていることといい、「ひよっこ」の描く世界は、決して単純じゃない。
45話の夕暮れの海といい、46話の西日の当たる部屋といい、「ひよっこ」における夕日は、何かを象徴しているような気がしてならない。
(木俣冬/「みんなの朝ドラ」発売中)