米メディアの報道によると米アマゾン・ドットコムはこのほど、米国で7店目となる書店をオープンする。場所は米ニューヨークのマンハッタンで、セントラルパーク近くの「The Shops at Columbus Circle」というショッピングモール内。

 開店日は現地時間の5月25日だが、これに先立つ23日に同社は店内を一部のメディアに公開した。

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すべての書籍を面陳方式で販売

 報道によると、店内には約3000タイトルの書籍を用意し、そのすべては表紙を正面にして棚に立てる面陳方式で販売する。同社の他の書店と同様、それぞれには、説明書きの札が付いており、アマゾンのオンラインストアに寄せられた顧客の評価や、バーコードが表示される。

 このバーコードをアマゾンが配布しているスマートフォンのアプリで読み込むと、その書籍に関する追加情報が表示されるのだという。

 また、店内には、電子書籍端末「Kindle」やタブレット端末「Fireタブレット」、音声アシスタント端末「Echo」といった同社製電子機器もそろえている。このほか、同社のプライベートブランド「AmazonBasics」の商品、キャンドルといったギフトアイテムもあり、おしゃれな空間になっているという。

アプリで精算、Prime会員には特典も

 アマゾンは、昨年12月に「Amazon Go」と呼ぶレジ精算不要の実店舗を発表し、現在は同社の従業員を対象に試験営業を行っている。今回のマンハッタンの書店についても、そうしたアマゾンらしさが出ているようで、同社は店舗で現金を取り扱わない方針だ。

(参考・関連記事)「アマゾン、レジ精算不要の実店舗、一般公開が延期」

 購入する書籍は、前述のモバイルアプリや、クレジット/デビットカードで精算するという仕組み。アマゾンの有料プログラム「Prime」の会員には、モバイルアプリで決済することで、値引きが受けられるといった特典が用意されているという。

今年は合計13店舗に拡大

 アマゾンが書籍を対面販売する店舗「Amazon Books」を初めて開いたのは2015年11月のこと。その1号店の場所は、同社の本社があるワシントン州シアトルだった。

 その後同社はこの店舗をカリフォルニア州サンディエゴや、オレゴン州ポートランドなどにも展開し、1号店オープンから1年半後の今は、6店舗を営業。今回のマンハッタン店で7店目となる。

 こうしたアマゾンの実店舗展開については、昨年2月、あるショッピングモール運営会社のCEO(最高経営責任者)が、「アマゾンは全米で最大400店の展開を目指している」と述べ、小売業界に波紋が広がった。

 このモール運営会社はしばらくして、CEOの発言を撤回し、騒動が収まったという経緯がある。しかし、アマゾンのジェフ・ベゾスCEOは昨年の株主総会で、実店舗展開を進めることを株主に約束している。

 アマゾンの計画が騒動になったような規模でないにしても、同社は書籍販売の実店舗を増やしていく方針だ。

 アマゾンのウェブサイトによると、同社は現時点で、新たに6つの書店をオープンする計画。今回のマンハッタン店を含めると、その店舗数は合計13になる。米ニューヨーク・タイムズによると、これらの新店舗はすべて年内に営業が始まるという。

筆者:小久保 重信