このほど発表された日本の第1四半期の経済データをみると、同期の国内総生産の物価変動要因を考慮した実質増加率は前月比で0.5%に上り、年率換算では2.2%だった。資料写真。

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このほど発表された日本の第1四半期(1〜3月)の経済データをみると、同期の国内総生産(GDP)の物価変動要因を考慮した実質増加率は前月比で0.5%に上り、年率換算では2.2%だった。2015年4月から16年3月までの16年度の実質GDP増加率は1.3%で、2年連続で増加した。一般的に潜在成長率は1%前後と考えられており、1.3%という数字は予測値の上限に達したものといえるが、日本政府が喜びと安堵感を示しただけで、日本社会では上から下まで喜びの声はあまり聞かれない。日本経済は今、どのような状況にあるのか。詳しく検討してみよう。経済日報が伝えた。

日本経済の現在の回復傾向を後押ししている主な原動力は輸出の好転だ。輸出は前期比2.1%増加し、北米市場とアジア市場で需要が旺盛だ。特に中国の携帯電話製造業を代表とするアジアの半導体や機械の製造に強い需要がある。だが日本のGDPの60%を占める消費は伸びが不十分で、増加してはいるが、増加率はわずか0.4%だった。また前期の季節的要因の影響を受けた野菜をはじめとする生鮮食品の価格上昇が増加の原因の一つで消費が必ずしも力強いわけではない。日本経済は回復傾向にあるが、国内外の需要のアンバランスから日本経済の深層レベルの構造的問題が浮かび上がってくる。

構造的問題は主に次の3つがある。

第一に、消費が増加傾向を保ち続けるかどうかが、日本経済界が頭を悩ませる問題だ。最新の大学卒業生の就職率は97.6%で過去最高を更新したが、世帯収入はそれほど伸びておらず、給与などの世帯収入の伸びは前年同期比0.5%増加にとどまり、前期の2.2%増加に比べて明らかに勢いが弱まった。ここ数年、一部の輸出型企業と大手多国籍企業は利益が増加したものの、上層部は先行き不透明を理由に社員の給与を上げようとはせず、増加した利益を内部留保する。また医療費や介護費用の個人負担の割合が引き上げられる可能性がある。19年10月に予定される消費税率引き上げ、与党・自由民主党が打ち出す「こども保険」、安倍晋三首相が憲法改正案の口実として提起する高等教育無償化などは、いずれも世帯の硬直的支出の増大を暗示する。別の統計データをみると、同期の名目GDP増加率はマイナス0.03%で、国民の実際の生活感覚と政府の統計データとのずれの大きさがうかがえる。世帯収入の不安定さが消費心理や消費観に影響する重要な要因だといえる。

第二に、投資の不足傾向と持続性のなさが社会心理に影響を与えている。企業の設備投資は前期比0.2%増加にとどまり、既存の投資が飽和状態にあること、今後の投資の見通しがそれほど明るくないことがわかる。住宅投資は同0.7%増加し、5四半期連続の増加になったことは好材料だが、伸びは都市部に集中し、東京五輪の選手村建設などもこれに含まれる。報道によると、都市部で建築制限が緩和され、東京では建設中の30階以上の高層ビルは60棟を超えるが、資本は大都市にばかり集中し、中小都市や地方の凋落は明らかだ。20年の東京五輪後の成長源はいまだに見いだせていない。公共投資は0.1%減少し、3四半期連続で減少し、ここから財政政策の力不足がうかがえる。

第三に、日本の社会構造の問題は根が深い。高齢化によって社会保障や福利厚生にかかる圧力が増大し、出生率の低下で人口構造は上が広く下が狭いつぼ型になり、最近の高齢者用紙おむつの消費量が乳幼児用のそれを上回るといった現象が年齢構成の逆ピラミッド化を如実に物語る。日本政府は退職年齢の引き上げや女性の就業支援政策を打ち出して労働力の増加に努めようとしているが、労働生産性は少しも向上しておらず、中・低所得層の拡大を招くばかりだ。日本国内のサービス業などの労働生産性は米国をはじめとする西側諸国のわずか半分ほどで、問題の深刻さがうかがえる。