6月シリーズに挑む25名が発表。宇賀神、三浦、加藤の3人が初招集となった。写真:田中研治

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 5月25日、日本協会はキリンチャレンジカップ2017のシリア戦と、ロシア・ワールドカップ・アジア最終予選のイラク戦に臨む日本代表のメンバー25名を発表した。
 
 今回の6月シリーズでは、日本はまず7日にホームにシリアを迎え、6日後の13日にアウェーでイラクと戦う。
 
 日本は現在、最終予選の7試合を終え、5勝1分1敗の成績でサウジアラビアと勝点16で並ぶも、得失点差で上回りグループ首位に立つ。次のイラク戦で勝点3を積み上げれば、「最終予選突破に向けて大きな一歩になる」(ヴァイッド・ハリルホジッチ監督)だけに、難しいアウェーゲームといえども、是が非でも勝利が欲しい。
 
 そのイラクを想定したゲームが、シリア戦だ。指揮官は「イラクに似ている。フィジカルとアグレッシブさを備えた相手で、守備のデュエルも強い。我々にとって良いテストになる」と語る。万が一、プレーオフに回る事態になれば、そこで対戦することもあるかもしれない相手に対して、ハリルジャパンはどんな戦いを見せられるか。
 
 発表されたメンバーは、3人のGKと、22人のフィールドプレーヤーの計25名。ここでは、基本システムの4-3-3に沿って、GKとDFの序列を考察していく。
 
【GK】
◎川島永嗣(メス)/〇東口順昭(G大阪)/△中村航輔(柏)
 
 ファーストチョイスは川島で決まりだろう。所属するメスでは、加入当初は第3GKだったが、4月以降はレギュラーを勝ち取り、好プレーを披露。東口もG大阪で好調を維持しているが、実績や経験で上回る川島の優位性は揺るがない。
 
 一方、これまで常連だった西川周作(浦和)、林彰洋(FC東京)は選外に。ハリルホジッチ監督は「今は彼らのパフォーマンスに満足していない」とその理由を説明し、代わって招集されたのが中村だ。昨年10月に実施された代表候補のGK合宿にも呼ばれている柏の若き守護神は、トレーニングを通じて序列を覆すようなアピールができるか注目だ。
 
※凡例:◎=スタメン候補 ○=準レギュラー △=三番手
 
【日本代表PHOTO】シリア戦、イラク戦に向けたメンバー25人
【DF】
CB:◎吉田麻也(サウサンプトン)/〇槙野智章(浦和)/○昌子 源(鹿島)/△三浦弦太(G大阪)
右SB:◎酒井宏樹(マルセイユ)/○酒井高徳(ハンブルク)
左SB:◎長友佑都(インテル)/〇宇賀神友弥(浦和)
 
 DFは全部で8人。CBとSB、それぞれに4人ずつを選んだ編成だ。
 
 CBは、吉田は不動の存在だろう。ディフェンスリーダーとしてだけでなく、リハビリ中の長谷部誠(フランクフルト)に代わり、キャプテンマークを巻いてピッチに立ち、チームを牽引するはずだ。
 
 焦点は、吉田の相棒は誰になるのか。これまでコンビを組んできた森重真人(FC東京)がまさかの落選となり、槙野、昌子、そして初招集の三浦という選択肢だ。
 
 ここでは経験を考慮して槙野を一番手としたが、浦和では3バックでプレーしており、4バックの実績では昌子に分があるとも言える。その意味では、鹿島と同様、4バックを主軸とするG大阪の三浦にもチャンスがあるかもしれない。
 
“ダブル酒井”の争いになる右SBは、3月シリーズの2試合とも先発で起用され、マルセイユで充実のシーズンを送った酒井宏が一歩リードか。酒井高はボランチのバックアッパーとしても計算されているはずだ。
 
 左SBは、「ここ最近、良いプレーをしている」とハリルホジッチ監督も評価する長友が鉄板。控えには、これまでにも何度か候補リストに挙がっていた宇賀神がついに代表入りを果たした。
 
「過去にもこのポジションはいろんな選手を呼んできたが、今回は彼の番。若くはないが、経験がある」(ハリルホジッチ監督)
 
 太田宏介(FC東京)や藤春廣輝、米倉恒貴(ともにG大阪)など、攻撃センスに優れる選手がテストされてきたなか、両足を駆使した多彩なキックと、強烈なミドルも魅力のニューカマーは“合格”を勝ち取れるか。浦和ではウイングバックが主戦場で、SBとしての守備力に不安は残るものの、思い切りの良いプレーでアピールしたい。
 
※凡例:◎=スタメン候補 ○=準レギュラー △=三番手
 
文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)