日本の1つの文化として認識されている「割り勘」。金額的には公平だが、実際にはアンフェアな状況がしばしば発生する。特に飲み会の席では割り勘に対する不満をこぼす人も少なくない。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本の1つの文化として認識されている「割り勘」。金額的には公平だが、実際にはアンフェアな状況がしばしば発生する。特に飲み会の席では割り勘に対する不満をこぼす人も少なくない。

 中国メディア・今日頭条は25日、何かとルール順守や細かい気遣いが必要な日本社会では、酒の席でも大いに気を遣う必要があることを紹介する記事を掲載した。

 記事は「酒席での品位は人の品位を表すと言う。アルコールは人格の『化粧落とし』のようなものだ。酒の席では人の本性がよりさらけ出されるため、気を付けなければならないのだ」としたうえで、日本の飲み会に参加した時に起こりがちな苦悩を紹介している。

 まず「お酒を飲まないから、割り勘する時に少し金額を減らして欲しい」という考え方を巡る苦悩を挙げた。特に職場のメンバーと行く飲み会はほぼ参加が必須で、断っても1、2度が限度、それ以上断ると職場での立場がなくなる恐れがあると紹介。それでいて毎回の飲み会にかかる金額は数千円にのぼり、大きな負担になるとした。

 お酒を飲まない人が割り勘の金額を減らしてもらうというのは道理にかなっているように見えるが、実際にやると減らしてもらう側も、それ以外の人もなんとなく心にわだかまりが残るとし「お金を出しても心が痛む。出すお金を減らせばメンツが痛む。さらに、ネガティブな印象を与えかねないのだ」と説明している。

 続いては飲み会の誘いに対する「行けたら行きます」という返事について言及。「ポジティブそうだが、実は相手にネガティブなイメージを与える。本来は幹事が人数を把握するためにはっきり出欠を表明すべきところを、曖昧さを好む日本人ははっきりと回答したがらない。しかし、そのような言い方を続けていると、本当に『行けたら行く』つもりであったとしても、みんなのイメージを挽回することができなくなるのだ」と論じた。

 記事は最後に「日本で働く人びとは、本当に疲れると感嘆せざるを得ない」と締めくくっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)