Lさんは目を覚ました。午前2時ごろだった。庭から妙な物音が聞こえてくる。様子を確認した。臨家の住人、Qが斧を振るって両家の境になっている溝のコンクリート壁を破壊していた。Lさんの息子とQは、敷地の境について前日に口論になったばかりだった。中国最高人民検察院の機関紙、検察日報系のニュースサイト「正義網」が23日付で報じた。

事件発生は2015年6月17日未明、場所は福建省尤渓県。福建省の中では海から遠い山がちの土地だ。

正義網によると、「破壊活動」に気づいたLさんと妻は寝室から飛び出して、やめるよう求めた。Qは聞かない。そこでLさんは、近くにあった鉄筋をつかんでQの太腿を殴りつけた。しかし「武器」を用いて攻撃するのはそれきりにして、鉄筋を投げ捨てた。

QはLさんに突進、むしゃぶりついてきた。二人は倒れた。互いに相手を制しようとした。そしてもつれ合いながら、庭続きにあった肥溜めに転落した。どのように救出されたかは伝えられていないが、双方とも汚水まみれになり、天を突く悪臭が立ち込めたことは想像に難くない。

正義網によるとLさんは負傷していたが軽傷と診断された。Qには公安(警察)から事件として扱うとの通達があった。

Qは結局、裁判にかけられることになった。そして最近になり、故意傷害罪を適用する判決が言い渡された。ただし懲役10カ月、執行猶予1年の軽い判決だった。Qが犯行を率直に認めたこと、Lさん側に与えた損害を進んで賠償したこと、Lさん側にも争いを大きくした責任があることが認められたからだ。

正義網は同件を、「悪いことは単発で終わらない!ケンカして肥溜めに転落、引き上げられてから処罰の判決」と報じた。

中国の農村部には事故またはその他の原因で、人が肥溜めに転落する事故がしばしば発生している。都市部では、マンションなどの汚水溜めに溜まったメタンガスなどが何らかの原因で爆発し、マンホールの蓋を吹き飛ばすこともしばしば発生している。(翻訳・編集/入越)