U-20日本代表が体感した“本物の世界” 南米1位ウルグアイの試合巧者ぶりと「最後の質」

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U-20W杯第2戦でウルグアイに0-2と敗戦

 U-20日本代表は、24日に行われたU-20ワールドカップ(W杯)韓国大会グループリーグ第2戦でウルグアイと対戦し、0-2で敗れた。

 相手は強豪ひしめく南米予選を1位で勝ち抜いた優勝候補。日本は後半、その強豪を敵陣に押し込み、多くの決定機を作った。一方で前半アディショナルタイムに失点。終わってみれば、要所を押さえたウルグアイの試合巧者ぶりが目立つ試合となった。

 試合前に、MF堂安律(G大阪)が「本物の世界」と語ったウルグアイと、日本の差はどこにあったのか――。ベンチで戦況を見つめた指揮官や、肌をぶつけて体感した選手たちの声を拾った。

 内山篤監督は、試合後の監督会見で「フィニッシュの差。ミスをついてゴールに持っていく、そこに最後は大きな差があった」と言及した。これまで繰り返されてきた敗因分析をする一方で、こうも口にした。

「縦一本で失点してしまった」

 いずれもサイド深くにダイレクトパスを送られ、そこで起点を作られての失点となった。指揮官はその対応について続ける。

「蹴られる予測の時の準備しかない。そのボールをルーズボールにするのか、対応してマイボールにするのか。ただ、(ウルグアイの)あの(ロング)ボールは蹴り込むのではなく、意図的なもの。そこに差がある。意図的に長いボールを蹴って相手を下げるということは、なかなか日本の育成年代では感じられない。蹴るチームはあるんですが、それが意図的なボールだというチームはない。そういった経験をどこでするのか。それがなかなかできないのが現状です」

一つひとつのプレーの「感覚が違う」

 この日が、大会初先発となったMF原輝綺(新潟)は、「これまでの試合から1段も2段もギアが上がった」と言って、こう振り返る。

「違いを見せつけられてしまった。決定力の差、個で圧倒的な差を。フィジカル、速さ、プレースピードが違う。そういうことを肌で感じられたのは、自分のためにはなった」

 そのなかでも「ボランチがドリブルではがしてくる」というプレーには目を丸めた。

 小川の負傷退場後、攻撃をけん引した堂安には、「決め切る力が足りなかったし、最後の質が良くなかった。回させられている感じがありましたし、後半はやれていたけどやっぱり最後の質だった」と、映った。その差を埋めるためのヒントも転がっていたという。

「ボールを持っている時と最後の質。最後に何ができるかは個人のところだと思うし、どれだけボールを回していても決めなければいけない。相手は簡単に決めてしまうというか、寄せに行っているのに普通にシュートを打ってきた。そこの感覚が違うのかなと。個人的なところになるけど、シュートの振りの速さが必要。振りかぶっている間に相手が来るので、コンパクトなシュートは練習しないといけない」

 さらに、相手の守備にも、これまでとの違いがあったと言う。

判断が少しでも遅れると「かっさらわれた」

「足が残るというか、(1対1の場面で)感覚で外しても、相手の足が残っているし、力が入らないはずなのにパワーがあった。ちょっと違う感覚があった」

 そこで、「抜き切るプレースタイルではないので、剥がしてタケ(久保建英)とのワンツーとか、スルーパスとかを意識していた」というが、相手マークを剥がしてからの判断が少しでも遅れると、「剥がして周りを見ている間にかっさらわれたので、相手の寄せなどが速かった」。

 それぞれに課題と、成長の種が落ちていたウルグアイ戦。これを今後どう生かしていくのか。この敗戦を糧に、今後の成長曲線をどう描くかが、若き日本代表のレベルアップにもつながっていくはずだ。

【了】

馬場康平●文 text by Kohei Baba

田口有史●写真 photo by Yukihito Taguchi