25日、韓国ソウルにある日本大使館の建物で15年末の慰安婦問題をめぐる日韓合意を批判するスローガンを叫び、住居侵入の容疑で起訴された韓国の大学生が1審で罰金刑を宣告された。写真は慰安婦問題解決を訴えるソウル日本大使館前の集会。

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2017年5月25日、韓国・聯合ニュースによると、韓国ソウルにある日本大使館の建物で15年末の慰安婦問題をめぐる日韓合意を批判するスローガンを叫び、住居侵入の容疑で起訴された韓国の大学生が1審で罰金刑を宣告された。

ソウル中央地裁は25日、共同住居侵入などの疑いで起訴されたキム・セムさんを有罪とし、罰金200万ウォン(約20万円)を宣告した。ただ、社会的に議論を呼んでいることや個人的利益のための行為でない点などを考慮した上で量刑を決めたという。ソウル中央地裁は「根本的な原因である慰安婦合意についてはいまだに議論が続いている上、個人的な利益のための犯行でない点、暴挙に出なかった点などを考慮した」と説明した。

元慰安婦を支援する大学生団体「平和の蝶ネットワーク」の代表であるキムさんは15年12月、会員らと共に日本大使館の建物に無断で侵入し、「売国合意を破棄しろ」などと叫びながら約1時間にわたって占拠した容疑で起訴された。

また、キムさんは国定教科書に反対し、ソウルの光化門広場にある李舜臣(イ・スンシン)将軍の銅像を無断で占拠した疑いなどでも起訴された。裁判所はこれらの容疑に関しても有罪の判断を下した。

この報道に対し、韓国のネットユーザーからは「大使館に侵入した自国民を裁く前に、独島(竹島の韓国名)を侵害し、歴史を歪曲(わいきょく)する日本政府を批判するべき」「お金のない学生に罰金刑を宣告するなんて!愛国者に対してひど過ぎる」「国民の募金で罰金を払ってあげよう」など大学生を擁護する声が寄せられている。

また、「大学生より駄目な前政府」「初めから、話にならない政府の慰安婦合意が問題だった。わざと社会的な混乱をもたらし、国民らに極端な行動をさせた前政府の政策決定の方向が問題だった」など慰安婦合意を結んだ朴槿恵(パク・クネ)前政府に対する批判の声も。

一方、大学生を擁護するコメントに対し「法治主義国家で日本大使館に無断で侵入したのが悪い。なぜ大学生を擁護する?罰金で済んでよかったと考えるべき。刑が軽過ぎるくらいだ」「法を感情で判断するの?国民のレベルが低過ぎる」と反発する声もみられた。

ほかにも「日本大使館=日本。これは明らかな犯罪であり、国の恥さらし」「外国にある韓国大使館で同じことが起きたらどう思う?最低限のルールは守ろう」「何があっても大使館のような外交公館の安全と威厳は守られ、尊重されるべき」「入口の前で行えばよかったのに。なぜ侵入して占拠した?」などの声が寄せられている。(翻訳・編集/堂本)