小型衛星の打ち上げを請け負う宇宙ベンチャーの「Rocket Lab(ロケットラボ)」が、初のロケットの打ち上げテストをニュージーランドで成功させました。

Rocket Lab

http://www.bbc.com/news/world-asia-39971843

ロケットラボは、ニューヨークに本拠を構える民間企業で、小型のロケットを製造して衛星などの打ち上げを請け負う宇宙開発ベンチャーです。民間のロケット打ち上げ会社という点ではイーロン・マスクCEOが率いるSpaceXと同じですが、SpaceXが国際宇宙ステーションに物資を届ける任務をNASAから請け負っており、最終的に火星に人類を送り込むというミッションを遂行するために、全長約70メートルと巨大なロケット「Falcon」を使うのに対して、ロケットラボは全長17メートル、直径1.2メートルの比較的小型のロケット「エレクトロン」を使って小型衛星の打ち上げを行うという大きな違いがあります



ロケットラボ初のロケットはコードネーム「It’s A Test」と呼ばれており、独自開発した3Dプリンターでエンジンのメインコンポーネントとなる部品を出力して作っているとのこと。ロケットに積み込む物資の最大積載量は225kgですが、通常オペレーションでは150kg以下の重量物を上空500kmに運びます。なお、Falconと違って再利用は考えられておらず、使い捨てとなっています。小型で超軽量の機体のおかげで打ち上げに必要な燃料消費量を大きく下げることができるため、ロケットラボによると打ち上げコストは1回あたり500万ドル(約5億6000万円)と破格の安さだとのこと。

気象観測などの用途で、箱状の小型衛星を打ち上げたいという需要は非常に旺盛で、このような衛星の利用を求める政府機関、民間企業にかわって衛星を激安価格で打ち上げる、というのがロケットラボのビジネスモデルで、なんと最も小さな衛星の打ち上げ費用は7万7000ドル(約860万円)という激安価格となっています。

ロケットラボはロケットの打ち上げ試験を2017年内に3回行うことを発表しており、打ち上げ場所として、ニュージーランドが選ばれていました。ニュージーランドが選ばれた理由は、交通渋滞が少なくロケットの輸送の便が良いことや、南極大陸に近い南半球に位置するため北から南方向への衛星打ち上げに最適であること、ニュージーランド政府がロケット打ち上げに協力的であることに加えて、ロケットラボのピーター・ベックCEOがニュージーランド出身だということもあるようです。

そして、ロケットラボは、初となるロケットの打ち上げテストをついに行い、テストの様子をTwitter上で発表しました。

打ち上げ場所は、ニュージーランド北島のマヒア半島。





ロケットの発射台のセッティング作業の様子はこんな感じ。





2017年5月中旬にはロケットの準備が完了。10日間の打上げウィンドウが設定されましたが、4日目の2017年5月25日に打ち上げられることが決定しました。





そして、いよいよ打ち上げの時がきました。





ロケットラボ初の打ち上げ試験の様子は、以下のムービーで確認できます。





白煙が上がり……



火が灯されました。



激しい炎を上げながら、ロケットがゆっくりと上空に上がっていきます。





初の打ち上げ試験は成功しました。



遠くから打ち上げられるロケットを捉えたムービーがこれ。





初のロケット打ち上げに成功したロケットラボですが、実験機「It’s A Test」は荷物を積載していませんでいた。ロケットラボは、この後、ロケット「エレクトロン」の2回の打ち上げテストを予定しており、2017年後半に商業打ち上げを始める計画です。