パーマのかかり具合とダメージについて
皆さんは、パーマや縮毛矯正をかけるときに、髪へのダメージが気になることがありませんか?
パーマや縮毛矯正は、髪を傷ませずにかけることは不可能です。
そこで、少しでも髪を傷ませないようにパーマや縮毛矯正をかけるためには、現状の髪のダメージレベルに合った薬剤を選定することが大切です。
適切な薬剤選びについて
それでは、薬剤選びについてご紹介させていただきます。
パーマや縮毛矯正の1剤に必要な化学薬品は、還元剤とアルカリ剤があり、それぞれ特徴があります。
1.チオグリコール酸・・・シスチン結合を切断するスピードが速く、立体感のあるウエーブが出やすい薬剤。パーマがかかりにくい髪質に適しています。
2.システイン・・・シスチン結合を切断するスピードが遅く、ゆるやかなウエーブが出やすいです。パーマがかかりやすい髪質や、ダメージレベルが高い髪質にもかけられるソフトな薬剤です。
アルカリ剤についてそして、アルカリ剤はアンモニア水、モノエタノールアミン、炭酸水素アンモニウムなどがあり、毛髪を膨潤させ、還元剤の働きを高めます。
毛髪を見極めて、それぞれ配合されている薬剤を選定するのが美容師の役割です。
酸化剤について1剤で切断されたシスチン結合を再結合するために、酸化剤を使います。酸化剤は2種類ありますが1剤に合うものが自ずと決まっているので、1剤と2剤はペアで同じ種類を使います。
1.臭素酸ナトリウム・・・酸化力が弱いため、ある程度の放置時間が必要で、しっとりとした柔らかい質感が得られます。
2.過酸化水素・・・酸化力が強いため、放置時間が短く設定でき、軽い質感が得られます。
オーバータイムによる髪への影響
パーマや縮毛矯正のときには、必ず、薬剤を浸透させる時間が必要なのですが、必要以上の時間を置いてしまうことをオーバータイムと呼び、ダメージに繋がります。
かかりにくい髪質には、還元力の強い薬剤を選ぶのですが、還元スピードが速いため、オーバータイムを起こしやすいという注意点があります。
良い美容室選びとなる鍵
美容師側がしっかりと時間を計り、髪への浸透具合をこまめにチェックしているかが、髪をいたわりながら施術できる、良いサロンだと思います。
パーマに関する正しい知識を持ち、美容室で適切な施術をしてもらいましょう。