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フランスの市場動向調査企業であるYole Developpementは5月17日(欧州時間)、2016年におけるMEMS市場の動向とMEMSデバイスを提供する企業の売上高ランキング・トップ30を発表した。

これによると、2016年のMEMS企業トップ30社の総売上高は前年比1.6%増となる93億5000万ドル規模で、前年の92億ドルから1.6%成長した。成長を牽引したのはRF MEMSで、4Gはじめ通信系の複雑化により、RFの周波数帯域フィルタに使われる同製品の需要が上昇、RF MEMSを主力とするBroadcomが前年の4位から、STMicroelectronicsとTexas Instruments(TI)を抜いて一気に2位に浮上した。

○RF MEMS関連メーカーが業績を伸ばす

RF MEMSの需要増加で順位を上げたのはBroadcomだけではない。スマートフォン搭載のRF MEMSメーカーである米Qorvoも5位に入り、2015年の2位から今回4位に後退したSTに迫る勢いである。Qorvoは米RF Micro Devices(RFMD)と米TriQuint Semiconductorが2014年9月に合併して誕生。RF MEMSだけではなくRFフロントエンド・デバイスを広く手掛けることで、2016年の成長率は14%を達成。売り上げもこの3年で1億4500万ドルから5億8500万ドルへと拡大している。Yoleでは、RF MEMSフィルタが、2017年から2022年までの間に35%のCAGR(年平均成長率)で成長すると予測しており、MEMSカテゴリの中でも最大の成長率になるとしている。

MEMS業界のトップは独Robert Boschで、主に自動車およびコンシューマ用MEMSを武器に2016年は11億6000万ドルの売上高を達成。2位は前述のBroadcomが9億1000万ドル、3位にプロジェクタ用のマイクロミラーを主力に2010年以降、売上高8億ドル前後を維持しているTIと続く。

○トップ30社のうち、日本メーカーは10社

トップ30社の中に含まれる日本メーカーはというと、8位にデンソー、9位にTDKグループ、11位にパナソニック、14位にキヤノン、16位にAKM(旭化成グループ)、17位に村田製作所、22位にアルプス電気、26位にローム、27位にセイコーエプソン、28位にオムロンという具合に10社が入っている。しかし、トップ企業群から見れば、日本勢の生産規模ははるかに少ないといえる。

なお、YoleのMEMSおよびセンサ部門のシニア技術およびマーケットアナリストであるMounier氏は、「今後、コンシューマ向けや車載向け、医療向けMEMSが組み合わさって、新たな用途を生みだし、MEMS市場は引き続き成長を続け、2022年には250億ドル規模に達することが予想される。RF MEMSだけではなくオーディオもMEMSにとって魅力的な市場であり、すでにMEMSマイクも数量ベースでは11%の年平均成長率で成長し続けている」とし、さまざまなアプリケーションでの力強い成長が期待できるとの予測を示している。