【人間交差点 2017】贅沢なコラボ満載でRHYMESTERは“出ずっぱり”! マボロシ/CKB/KIRINJIら出演のフェスをレポート

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 RHYMESTER主催の野外音楽フェス【人間交差点 2017】が、5月14日東京・お台場野外特設会場で開催された。

【人間交差点 2017】写真(全50枚)

 今回3回目を迎えた同フェスでは、2つ並んだREDとBLUEのステージにアクトが交互に登場し、パフォーマンスを披露。会場では家族連れも多く幅広い客層が楽しめるようキッズエリアやフードエリアも充実していた。当日は曇天ながらも心地よい風が吹く中、SEX山口のDJとともに開場を迎え、オープニングアクトとしてHI-KING TAKASEとSUPER SONICSが登場。2組は新曲なども披露し、卓越したスキルでオーディエンスを朝1番からしっかりと盛り上げた。

 その後BLUE STAGEでRHYMESTERの開幕宣言が行われ、紹介されたトップバッターはこの日1日限りの復活を果たしたマボロシ。8年のブランクなど微塵も感じさせないパフォーマンスで、「超ジェラス」「HARDCORE HIP HOP STAR」とオーディエンスが歓喜する懐かしのナンバーをどんどん投下。また、Mummy-Dと竹内朋康は「荒んでたしイキってたね」と活動時について思い出話に花を咲かせた。最後はMummy-Dが「また戻ってくるかも…次も8年後かな?」という言葉を残し「Slow Down!」で会場中が飛び跳ねた。

 RED STAGEのトップバッターANARCHYは「言葉よりもバイブスで!」という宣言通り熱いライブを繰り広げた。「15歳の時に出会ったRHYMESTERと同じステージ立てるなんて夢みたい、ヒップホップドリームですよ」と語り、観客とのコミュニケーションを楽しみながら「ENERGY DRINK」や「FATE」を披露し、終始“ANARCHY節”を炸裂させた。そして、この日のアクトでは1番の若手でありRHYMESTERのレーベルメイトでもあるSANABAGUN.は、「板ガムーブメント」や「まずは、「墓」。」などを演奏し、楽器隊もダンスや歌に参加するなど一体感溢れるパフォーマンスで、貫禄さえ感じるほどの堂々たるステージを見せつけ観客を惹きつけた。

 中盤には、『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』メンバーに紹介を受けたBase Ball Bearが登場。ギターにはサポートでKIRINJIの弓木英梨乃が参加しており「short hair」など3曲を演奏すると、SANABAGUN.のホーン隊である谷本大河(Sax) と高橋紘一(Trumpet) 、さらにKANDYTOWNのMC・呂布がステージに呼び込まれ「スクランブル」を披露。そして、「The Cut」ではRHYMESTERと共演し、小出祐介(Vo.)は「ラッパーになりたいと思った時期もあって、ライムスターはずっと憧れです!」と終始笑顔を弾けさせいくつもの“人間交差点”がステージ上で生まれていた。

 そして、DJ JINに「ライブが100点」と言わしめた田我流 feat. stillichimiyaはステージ上で大暴れ。メンバーらが踊ったりジャンプしたり、奔放ながらも漢気溢れるステージングでオーディエンスを引き込んでいくと「やべ〜勢いですげー盛り上がる」では田我流をはじめメンバーたちが客席に進み熱気は一気にヒートアップ。ステージで1人田我流が「ゆれる」などを歌い上げる場面もあり、彼らの熱さが十分に伝わってきた。

 曇天から晴れ間も覗き始めた夕方頃、いよいよフェスは後半戦に突入。SOIL &“PIMP”SESSIONSはケガで出演が中止となった丈青の代打に岸本亮(pf.)、さらに栗原健(sax.)を迎えてのステージで、「Drum' bass」や「Summer Goddess」でアグレッシブな演奏を見せつけ、RHYMESTERの登場で「ジャズィ・カンヴァセイション」を披露。復活したSOIL &“PIMP”SESSIONSの背中を押すかのようなムードで会場は一体感に包まれた。

 続いて登場したのは、この日1番“交差点”感があったラインナップ、KIRINJI。ステージに姿を見せるなり堀込高樹(vo.gt)が「おーい、KREVA待ってる人たち〜!」と反対のステージに向かって手を振りオーディエンスの笑いを誘った。「愛のcoda」や「雲呑ガール」で祝祭感漂うKIRINJIワールドにオーディエンスが聴き入る中、「最高の曲が出来ちゃったんです」とRHYMESTERを呼び込み、「The Great Journey」を演奏。「こういうことがただやりたかったんだよね」と曲中に堀込が叫ぶフレーズが高らかに響き渡っていた。

 そして宇多丸が「尊敬してる後輩です」と絶賛するKREVAは、序盤から勢いよく確かなラップスキルを証明。「俺1人でもマジでヤベーのにもう1人増えたらどうする?!」とMummy-Dを呼び込み、「ファンキーグラマラス」を披露すると、「マジで半端ない!」と会場がコール&レスポンスに包まれた。その後「音色」では「ダ・チーチーチー」のアレンジを施し「JINさん聴いてくれましたかー!」と叫び、「居場所」を歌い上げると「宇多丸さんが褒めてくれたけど俺にとってRHYMESTERは1番尊敬する先輩ですよ!」とアンサーを返していた。

 そして、ゲストは残り1組となりCRAZY KEN BANDがステージに降臨。横山剣が「フェス慣れしていないもので…」と謙遜するものの、「モータータウン・スイート」や「タイガー&ドラゴン」が演奏され、幅広い世代がCKBの色気と漢気ある存在感に魅了されていく。ここまで各ステージでコラボ曲が続きファンが期待を膨らませる中、その期待に添うようにRHYMESTERが登場。「肉体関係PART2」が披露されると、観客の盛り上がりはこの日の最高潮に達した。

 日も暮れ、トリのステージ…の前に現れたのは急遽友情出演が決まった浅草キッド。時事ネタや風刺、出演者へのイジりやHIP HOP用語までふんだんに盛り込んだこの日限りのネタは、会場いっぱいのオーディエンスを爆笑の渦に包み込んだ。

 そしていよいよフェスを締めくくるはこの日の主役、RHYMESTER。「マイクの細道」でスタートし、昨年の【人間交差点】で初披露した「STYLE WARS」や「BACK & FORTH」と新曲を次々に投下。 Mummy-Dが「めっちゃ客演したよね〜」と最初に宣言した出ずっぱりの1日を振り返り、宇多丸は「一流のアーティストばっかりで、こういう人たちと一緒にできるのは俺たちの誇りだよね」と感慨深く語った。アンコールには、「サマーアンセム」でCKBの小野瀬雅生が登場、さらに初蔵出しの「爆発的」でサイプレス上野が登場し、最後まで嬉しいコラボレーションのサプライズをプレゼントしてくれた。「ラストヴァ―ス」でライブを締めくくると出演者が勢ぞろいし、お馴染みとなった“プロの一本締め師”ことDJ JINの一本締めで大団円の中フェスの幕を閉じた。

 RHYMESTERと同じシーンでともに盛り上げるHIP HOP勢や、普段はフェスですら出会うことの少ないバンド同志が皆“音楽”を楽しんでおり、夢のようなコラボレーションを次々と堪能することができた。“人間交差点”はRHYMESTERの楽曲名でもあるが、まさにその歌詞を体現しているかのようなイベントだった。次回開催される際も是非、“生き証人”として様々な瞬間を目撃してほしい。

photo:cherry chill will(RED STAGE)
photo:Yusuke Oishi(BLUE STAGE)
text:神人未稀

◎イベント情報
【人間交差点 2017】
2017年5月14日(日)
東京・お台場野外特設会場
出演:RHYMESTER、CRAZY KEN BAND、KREVA、KIRINJI、SOIL&“PIMP”SESSIONS、田我流 feat. stillichimiya、Base Ball Bear、 SANABAGUN.、ANARCHY、SUPER SONICS、HI-KING TAKASE、SEX山口、マボロシ