給料を上げるために人事と社員がやるべきこと

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経営人事の視点から見ると、「経営者は理念」「人事は組織と人財デザイン」「社員は会社を通じた社会貢献」が大切です。そして、個人の視点では、給料の存在が大きくあります。給料と人件費を両立させるためには、SWP戦略をどう使えばよいのでしょうか。

給料と人件費を両立させるためには?

SWP戦略の考えをもとにすれば、答えは「少数精鋭」です。
SWP戦略の基本は、人数と成果のバランスを最大限に高めるために、制度、運用、理論を融合させることです。
つまり、リストラとは膨れ上がってしまった余剰人員の整理を指しますが、SWP戦略では人財を質量ともにオンデマンドでマネジメントすることなので、意味が全く異なります。

高い給料で必要最低限の人が働く会社へ

「安い給料でたくさんの人が働く会社」と、「高い給料で必要最小限の人が働いている会社」の、どちらで働きたいかと聞かれて前者がいいという人は、いないでしょう。
少数精鋭は、会社にも社員にもメリットがある考え方なのです。
また、少数精鋭は、単に人員を減らすだけでは達成できません。
そこでチェックするのは、「人件費の費用対効果」です。

人件費の費用対効果をチェックする

たとえば、10人で1000万円の売上を上げている営業チームがあるとします。
そして、忙しくなったのであと5人採用したい、という要望が来たとします。
普通の人事担当者であれば、「売上拡大につながりそうだ」と、すぐにOKしてしまうでしょう。
しかし、もしあなたがSWP戦略担当であったら、「その5人を採用することで、売上はいくら向上しますか」と聞いてください。

採用人数と売上額の相関を見極める

答えが400万円の増加であれば、5人増えても生産性は悪化しています。
これまで1人100万円の売上を上げていたのですから、5人増やすのであれば、500万円は増加しなければ、人を増やす意味がありません。
そこであなたは「採用する人数を減らすか、売上を最低500万円増にしてください」と主張するべきなのです。
このプロセスを導入することで、「人件費の費用対効果」の悪化を防ぐことができるのです。

「攻め」の人事が会社と社員の成長を支える

こうした仕事は、これまでの人事部にはないものですし、実際にやってみると社内で軋轢を生むことも少なくありません。
しかし、会社の成長をサポートする経営人事、戦略人事の役割を果たしつつ、同時に社員の給料を上げていくためには、「少数精鋭化」する以外の手はないのです。
会社の規模の違いで給料の絶対値に差はあるものの、1人当たりの生産性が上がらなければ、給料が上がることはないのです。

【まとめ】

・給料と人件費を両立させるには、SWP戦略の考えをもとにした「少数精鋭」を目指す。
・少数精鋭とは、単に人員を減らすこととは異なり、人件費の費用対効果を高めること。
・これまでの人事部にはない業務が社内で軋轢を生むとしても、経営人事、戦略人事の役割を果たしつつ、同時に社員の給料を上げていくためには、「少数精鋭化」する以外の手はないのです。

★ 参考図書『稼ぐ人財のつくり方 生産性を2倍にする「攻めの人事」』山極 毅 著
日本経済新聞出版社