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●ハイエンド派ではない料金プラン

NTTドコモが24日に発表した「docomo with」は端末の長期利用者向けの新料金プランだが、対象端末は2機種のみ。その2機種はどんな利用者を想定し、誰に合ったプランなのか。端末の想定ターゲットをもとに少し踏み込んでみたい。

docomo withは「arrows Be F-05J」と「Galaxy Feel SC-04J」の2機種を対象にした料金プラン。いずれかを定価で購入することで、毎月1,500円が恒久的に割引される仕組みだ。販売価格は「arrows Be」が2万円代半ば、「Galaxy Feel」は3万円代半ばと、価格を見るだけでもハイエンドではなく、ミドルレンジに位置づけられる。つまり、docomo withはハイエンドモデルを好む人をターゲットにはしていないことがわかる。

もう少し詳細なターゲットを端末ごとに見ていこう。まずは「arrows Be」だ。

○「arrows Be」のメインターゲット

「arrows Be」のメインターゲットは30-50代の男性。この年代の男性は他の年代と比べて、機種変更を望む人が少ない傾向にあるという。カメラ、おサイフケータイなどの基本機能が備わり、普段使いができれば利用できればよいという考えが強いようだ。

そのため、ディスプレイ解像度は今や4K解像度のものもあるが、「arrows Be」ではHD画質のまま。カメラの画素数も約1310万画素と何世代も前のハイエンドモデルを想起させる。細かくみれば、Bluetoothは4.1、充電端子もUSB Micro-Bなど最新バージョンに非対応である。サイズも約5インチとコンパクトな部類に入る。

しかし、長期利用という観点からか、米国国防総省が定めた米国軍用企画MIL-STD-810Gの14項目に準拠し、耐久性の高さを謳る。展示会場でも"壊れにくいスマホ"が強調されていた。

●新料金プランのターゲット

○「Galaxy Feel」のターゲット

「Galaxy Feel」は10-30代男女をメインターゲットとしたスマートフォンだ。最大の特徴は4.7インチというコンパクトさ。ドコモが発表した2017夏モデルのなかで、最も画面サイズが小さい。

「arrows Be」同様に、ディスプレイ解像度はHD画質、RAMも3GBと抑え目、充電端子もUSB Micro-Bなど、やはりハイエンドに比べると物足りなさは残る。しかし、カメラについては、ミドルレンジであろうと手抜きはできないようだ。アウトカメラ、インカメラともに、スペック上はハイエンドモデルに近しいものを採用、ソフトウェア的にはハイエンドモデルと同様に利用できるという。

○新料金プランのターゲット

こうしてみると、docomo withが想定するターゲットがわかりやすくなったのではないだろうか。つまり、最新の機能にはそれほど関心はなく、画質の鮮明さなどはそれほど重視せず、スマートフォンとして利用できればいい、もしくは一部機能はしっかりとしたものがいい、といった考えの人たちがターゲットとなる。そうした層に対しては現状、コンパクトなスマホがウケると、販売するドコモ側は見ているようだ。

そして、前回も記したように、こうした層の人たちをドコモがつなぎとめたいとも考えているようだ。

今後もdocomo withについては、対応端末を拡充していくが、この考えが踏襲されるならば、今後もコンパクトサイズのスマホが増えていく。docomo withのバリエーションを増やす方向にいくならば、5インチ以上の大き目のスマホも追加されるかもしれない。