小野寺五典元防衛大臣と長島昭久元防衛副大臣が「北朝鮮の核とミサイル」をテーマに、日本記者クラブで会見。日本の抑止策について「北朝鮮のミサイル発射能力向上に伴い、発射される前のミサイルを撃つ方が効率的である」と語った。

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2017年5月17日、小野寺五典元防衛大臣と長島昭久元防衛副大臣が「北朝鮮の核とミサイル」について、日本記者クラブで会見した。日本の必要な抑止策として、小野寺氏は外交努力の重要性を強調した上で、「北朝鮮のミサイル発射能力(同時発射、着弾精度)が向上し、イージス艦や陸上から迎え撃つ弾道ミサイル防備(BMD)装備では対応が困難になってきている」と指摘。発射される前のミサイルを撃つ方が効率的であるとの理由から、敵基地反撃能力を持つべきだ、との考えを披露した。敵基地反撃能力を持つことで、かえって北朝鮮の暴走を招き、状況をより悪化させることになるとの懸念もあり、論議を呼びそうだ。

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小野寺、長島両氏は内外防衛問題に詳しく、5月の連休に訪米しワシントンのCSIS(戦略国際問題研究所)で米国側と情報交換。その際の米側の意向や自身の見解などを紹介した。

長島氏は現在軍事的には米中露の「G3」の時代であると分析、「1990年代と異なり、日本は米国についていけばいい時代ではない」と指摘。「米国が矛で日本が盾というのが日米同盟の図式だったが、日本は独自の軍事的能力を発揮しなければならない」と強調した。
小野寺氏は、米国は全ての選択肢をテーブルの上に置いており、「戦略的忍耐」を掲げたオバマ政権と異なる対応をする可能性があると分析。長島氏は「米国は日中韓各国の協力で北への資金を封じ込めることによって、外交的譲歩を求めていく」との見通しを示した。(八牧浩行)