「婚活」という言葉が世に広まったのは2008年頃のこと。
それから約10年。現在「婚活」は仕事やプライベートの充実だったり、その他もろもろの理由だったりで、20代に結婚しなかった独身アラサー&アラフォーにとって、なじみ深い言葉として浸透しています。

結婚相談所よりもライトな感覚で利用できるマッチングアプリや相席居酒屋など、かつては「それっていわゆる出会い系では……」とダークサイドでアンタッチャブルなイメージがあったものの、今やそれらは明るいほうへ明るいほうへ。リテラシーの高い人やコワいもの知らずの人たちにナチュラルに受け入れられたことで裾野が広がり、今では一般的に「アリなもの」としての認知度が高まっています。

周囲でも、マッチングアプリや相席居酒屋を利用したことがあるという独身アラサー&アラフォーOLは少なくありません。しかし、それらに対する独身アラサー&アラフォーの印象は二極化。

「いいなと思える人がいて、数回会ってみた」「友達がマッチングアプリで出会った相手と付き合って結婚した」など、マッチングアプリを有効利用して、信頼している人がいる一方で、「私にコンタクトを取ってくる人が、おじいさんばっかり」「ヤリモク疑惑の男に当たってしまい、拒否したら罵詈雑言を浴びせられた」という人は、二度と関わりたくない!と強い拒否反応を示します。

嫌な思いをしたところに、あえて足を踏み入れたくないという気持ちは当然です。
でもアラサーで足を踏み入れたくない大半の理由というと、「自分が20代じゃないから」の一択。これは、よくないのではないか?

20代でも前半と後半では格差がある、ましてや30代は……!?

先週の記事でも書きましたが、多くの男性は自分は年をとっても若い女性を求めがちです。
「だって20代には可能性を感じるじゃない。子どもも産めそうだし、しっかり育てられそうだし。この年になると、たとえ産めたとしても、育てあげる体力に自信がないもの」と、男性の気持ちに理解を示すアラフォーもいます。
だからといって、20代ばかりがチヤホヤされる現状がそのままでいいと思っているわけではないんですけど。

ぐだぐたと愚痴っていても、20代に戻れるわけではありません。事実、マッチングアプリを上手に使えている30代、40代女性ももいるのです。30代には30代の、40代には40代の、使えるマッチングアプリと、その使い方があるはずなんです。

では、相席居酒屋はどうか。

先日、『マツコ会議』で埼玉県は大宮の、かなり流行っているという相席居酒屋が取り上げられている回がありました。
インタビューされていた女性の方々の年齢は、軒並み20歳〜23歳。ここで出会い、付き合ったことがあるという方もけっこういます。男性も30歳手前の方が多い。若者の飲み屋という雰囲気です。

そして、マツコさんが「ちょっと待って、彼女たちの年齢を当てるわ。この方たちは、たぶん、大人……。27歳くらいじゃないかしら」と見極めた女性2人組が、25歳だったか26歳だったか。「ほら〜。さっきの子たちと佇まいが違うもの。この世代の2〜3歳は大きいのよ」。カギカッコで原文ママのように書きましたが、と、いうようなことを言っていた、という理解でお願いします。うろ覚えなんで。ただ、背筋がゾクゾクっとしたのは、45歳のマツコさんの目から見て、相席居酒屋にいる25〜6歳の女性が、大人に見えた、ということ。

もし、もしですよ、この場に30歳越えの女性がいてごらんなさい。明らかに場違いです。肩身の狭い思いをするに違いない……、と思ったらちょっと悲しくなりました。そのお店が楽しそうだっただけに、なおさら。

バラエティー番組で、橋本マナミさんが、30歳のときに相席居酒屋に行ったという話をしていたときも、ゾッとしました。まだ今ほど売れていなかったときのことだそうですが、「男性に年齢を聞かれて30歳と答えた瞬間に引かれ、LINEのアドレスすら聞かれなかった」と。ここもうろ覚えですが。

こんなにスタイルよくかわいい女性ですら30歳という年齢切りにあうなら、一般女性は箸にも棒にもひっかからないってことになってしまいます。

しかし、フランチャイズ化されて全国に広がっている相席屋R30など、30歳以上限定の相席居酒屋なんかも増えています。20代の女性と同じ土俵で戦おうとしないこと。大事なのはこれだけのような気がします。
まぁ、「調子に乗りすぎていた自分を戒める」「身の程を思い知る」にはいい戦場なのかもしれません。でも、くれぐれも、チャレンジは心が健康なときだけにしてください。受けるダメージが絶大なので。

「こんなに私ってダメだったの……!?」その2では、あずき総研が土俵違いのマッチングアプリと相席居酒屋を利用した独身アラサー&アラフォーOLに聞いた「激痛話」を紹介します。

生活範囲圏内に理想の結婚相手がいなければ、行動エリアを広げるというのは正しい婚活の第一歩だと思ったのに……。