インド・スリナガルのラルチョークで、車両に物を投げつけるカシミール地方の学生たち(2017年4月24日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】インド軍は23日、パキスタンと領有権を争っているカシミール(Kashmir)地方に住む男性を軍用車の前方に縛り付け、「人間の盾」として利用した少佐を表彰したと発表した。インド軍のこの姿勢に対し、人権活動家らは激しい非難を浴びせている。

 先月インターネット上で拡散された動画には、ファルーク・アフマド・ダール(Farooq Ahmad Dar)さんがジープ型の車の前方に縛られ、その車が車列を誘導している様子が捉えられていた。この動画が公になったことでカシミール地方のインド実効支配地域では非難の声が巻き起こった。

 カシミール地方をめぐっては、インドとパキスタンの間で軍事的緊張が高まっており、住民の間では反インド感情も根強い。

 一方、インド軍は23日、ダールさんを縛ったニティン・リートゥル・ゴゴイ(Nitin Leetul Gogoi)少佐が先週、暴動鎮圧に尽力したとして表彰されたと発表するとともに、少佐の行動を擁護した。軍報道官はAFPに対し、「ゴゴイ少佐は1年以上にわたり対暴動作戦に配置され」ており、「長い間のたゆまぬ努力に対して、表彰された」と語った。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)はこの決定に対し、強く非難する声明を発表。アムネスティのインド支部長を務めるアーカル・パテル(Aakar Patel)氏は声明で、「人権侵害の疑いで捜査中の身である軍人を表彰することは、拷問につながる残酷で非人間的、かつ品位のない処置において取られた行動を見逃そうとしているようにみえるだけでなく、実際に価値あるものにしようとする姿勢を示すもの」と非難した。
【翻訳編集】AFPBB News