ジープ・グランドチェロキー。(c) 123rf

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 各社の報道によると、アメリカ司法省は23日、欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA、日本法人名はFCAジャパン)をアメリカ連邦地方裁判所に提訴した。大型ディーゼル車「ジープ グランドチェロキー」、「ダッジ・ラム1500」の2車種において、違法なソフトウェアを利用し、排気ガスの値を違法に操作した疑い。米環境保護局(EPA)によれば、罰金額は最大で46億ドル、5,000億円強となる見通しであるという。

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 なお、FCAはEPAから指摘された排ガス不正の疑いについて否定しているが、この5月、ソフト更新による改修を行う旨を発表していた。仮に不正であったとしても意図したものではない、と主張しているのだが、ロイター通信は司法省が証拠となるFCAエンジン開発部門の社内メールを入手したと報じており、なんらかの証拠を押さえられている可能性は高い。

 訴訟の対象となるのは上記2車種の2014〜2016年モデルであり、アメリカ国内で販売された台数は約10万4,000台。ちなみに、同種の問題であるドイツ・フォルクスワーゲン(VW)の事例についていえば、アメリカで制裁の対象となったのは50万台以上、罰金総額は43億ドル(約4,800億円)で支払合意が成立している。

 ただしVWの事例においても、これはあくまで当局への制裁金支払い額である。このほかに当該車種の購入者から起こされた集団訴訟の問題などがあり、VWが不正により生じさせた損失額は最大で250億ドル(約2兆8,000億円)ともいわれる。

 なお、こうなってくると皮肉な話となるが、グランドチェロキーは日本でも「ラレード」「リミテッド」「サミット」の3グレードがエコカー減税対象に認定されたばかりである。これはやはりFCAジャパン社のジープ・チェロキー・トレイルホークに続き、2番目のアメリカ車(ガソリンエンジン乗用車)としてのエコカー減税認定であった。