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Negating the car’s history seems quite a lot like vandalism

 

 
13年前に生産された古いクルマを運転して感動する機会はめっきり減っているが、総走行距離18,000mile(約29,000km)という2004年製の素晴らしいアストン マーティン・ヴァンキッシュを運転する機会に恵まれた。先週、アストンのヘリテッジモデルを運転して取材に出かけたが、その一部をこのヴァンキッシュで走ったのだ。このヴァンキッシュはハイパワー版の520bhpのSではなく、先にデビューした450bhpのモデルだったが、ご想像のようにパワーは十分だった。

 

わたしが注目したのは、パドルシフト付きのシングルクラッチ式オートメーテッドMTという古い技術がうまく機能していることだった。2017年を標準とするならばゆったりしているものの、スムーズでコントロールしやすく、シフトダウンする時のエンジンの回転も心地よい。

 
このパドルシフトが手作りなのはまちがいない。というのも、当時、ニューポート・パグネル工場ではそうしていたからだ。パドルシフトは美しく、アルミで精巧に作られ、部分的にレザーもあしらわれてビスポークの品質を高めている。だが、その後、たとえアストンのような高級車であっても、パドルはまったくうれしくないブラックのプラスチック製になってしまった。

 

現在、このオートメーテッドMTをMTに載せ替えるビジネスがアストンのスペシャリストのあいだで盛んに行なわれていると聞き、残念に思った(当時、オートメーテッドMTしか選択できなかった)。オリジナルのスペックが変更されているという話を聞くと、まるでそのクルマの歴史を否定する行為のように感じてしまう。だが、俊足のホットロッドを手に入れたいと思う人には、おすすめだ。

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)