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■どんなクルマ?

「あるとよい」から「なければならない」へ

クルマのトレンドはめまぐるしく変わる。

あれはわずか4年前、出たばかりのルノー・キャプチャーをレビューするために運転する機会に恵まれた。その時わたしは、「これから拡大するSUVカテゴリー」と記した記憶がある。

それがどうだろう。今や、SUVカテゴリーは、あらゆるメーカーにとって極めて大切なものとなった。このページの主役、ルノー・キャプチャーも、ヨーロッパではベストセラーへと成長したのだ。

まったく知られていない状態から革命的な成功を収めたということは価値のあることだ(もともとキャプチャーは背の高いクリオ程度のクルマだった)。

ローレンス・ヴァン・デン・アーカーによる調和のとれたデザイン、産業ごみたちのなかから選りすぐられたドライビング・スタイル。

メーカーが最初のライフサイクルのリフレッシュを行う際に、一度白紙に戻して考え直したのが成功の理由だとおもう。

このキャプチャー、マイナーチェンジにおいて機関の変更があったのだろうかか?

キャプチャー、ここが変わった

機関の変更があったか? に対する答えはNO。今回はスタイリングの微調整とわずかな装備の違いに留まっている。

これまで通りたくましい1.5ℓdCIのディーゼルと、ガソリン・エンジンの3気筒89ps仕様、4気筒118ps仕様がラインナップ。今回乗ったのは118ps仕様のモデルだった。

新しいモデルは5種類の内装トリムがラインナップ。「シグネチャーS Nav」というモデルは「ブラインド・スポット警告」と呼ばれる隣接レーンのクルマを感知するシステムや、自動で駐車を行ってくれるアシスト機能が備わっている(ライバル車はオプション装備だ)。

最上級ともなれば、ハーフ・レザー・シートや、6つのスピーカーをもつBOSEサウンドシステムが装備され、英国では£21,405(310万円)から買うことができる。

■どんな感じ?

「もっと変わっていてほしかった」

外観もリファインが加わった。エントリー・モデルですらその違いがちゃんとわかる顔つき。ラジエター・グリルが一新され、アルファベットのCのようなLEDライトが装備。より強調されたデザインとなっている。

この顔つきは新しい「ルノー・カジャール」と同じデザインで、フロント周りはまるでユニコーンの角のよう。

内装の小変更に関しては、質感が高まっている。ルノーは目に見える機能強化を打ち立てたが、例えばハイ・スペックなモデルの内装を例にとると、ランクが高いプラスティックを採用し、ドライバーをさりげなく歓迎するかのようなメッキの装飾が施されている。

ただ、変更点はそんなに多いわけではない。

これまで挙げてきたものと、Rリンク・インフォメーションシステムの見直しが行われアンドロイドのミラーリングができるようになったくらいだ(ちなみにApple CarPlayは対応していない)。

これまでのヒットを考えると、少々てぬかり感があるようにもおもえる。

機能的には変わりないので、今回の小変更を路上のドライビングで感じることはないだろう。ただし全体的にいい仕上がりではある。

魅力的かと聞かれれば答えるのをためらってしまうが、それでもキチンとクロスオーバーという型にはまっている。しかし動作はクリオにわずかに劣る印象。機敏さも、快適さも今一歩である。

■「買い」か?

キャプチャーは売れるに違いない

もっと大きい排気量のモデルならば、力強いことはたしか。仮にディーゼルを選んだとしても、ノイズが気にならないところもキャプチャーのよいところ。

さらに3気筒ユニットは活発。燃費も19.6km/ℓと良好だし、£18,000(261万円)をちょっと超えたあたりで手に入れられるのもよい。

4年前ならば、「けれどもクリオのほうがよい」と締めくくったかもしれないが、今、これを言うと時代遅れ。キャプチャーは売れる。そう思っている。

ルノー・キャプチャー・シグネチャーS Nav TCe120

■価格 £21,405(310万円) 
■全長×全幅×全高 4122×1778×1566mm 
■最高速度 192km/h 
■0-100km/h加速 9.9秒 
■燃費 18.2km/ℓ 
■CO2排出量 125g/km 
■乾燥重量 1184kg 
■エンジン 直列4気筒1197ccターボ・ガソリン 
■最高出力 120ps/5000rpm 
■最大トルク 20.9kg-m/2000rpm 
■ギアボックス 6速マニュアル